コラムバックナンバー

今年最後のメルマガです。

アナリティクスアソシエーションでは今年からセミナー編成委員会を設けてセミナーの企画を進めてきました。
「a2iに聞く新体制 アナリティクスの究極は、お客様を瞬時に理解・対応できる世界?」

今年2018年は、アナリティクスにとってどんな年だったのか?
セミナー編成委員でわいわいと、3つの中心的なトピックを出してみました。

[1] AIからBI
[2] 「個」に寄り添う
[3] タグマネが影の主役

◆ AIからBI
昨年2017年後半から今年前半は「AI」「機械学習」がバズワードでした。しかし一年を終えてみると、いつの間にか「AI」への関心は沈静化していて、むしろ「BI」を使った深掘り分析やダッシュボードの活用で温度がどんどん上昇している感じです。
もう一つ、Google アナリティクスのネイティブUI離れも感じた一年でした。これまでアナリティクスアソシエーションは、ウェブサイトとモバイルサイトのデータ分析を軸に進めてきました。その中でGoogle アナリティクスの機能とUIはその中心にありました。
その風景が今年大きく変わりました。今年のセミナーでは、Google アナリティクスのUIの出番が減って、その代わり多くの講演者がGoogle アナリティクスからデータを抽出し、Tableauやデータポータル(旧 DataStudio)など外部のBIツールで分析を行っている。そんな風景を本当に多く見ることになりました。
これは、何もデータサイエンティストに限らない傾向で、Google アナリティクスを使っているアナリストやマーケターでも同様でした。

特別セミナー「顧客が見えればビジネスが動く – Adobe、GA360、Tableau」(2018/7/18)

集中ゼミ「木田和廣氏の基礎からのTableau 1dayゼミナール」(2018/9/12)

◆ 個に寄り添う
データ分析の傾向として「個票」と呼ばれる、一人ひとりユーザーの動きを見る分析スタイルが増えてきています。
従来は行動や環境を軸にユーザーを特徴的なセグメントに分けて、そのギャップから改善施策を導き出すというスタイルがメインだったように思います。そうではなく、一人の行動を見て、逆にユーザーのイメージを膨らませていきます。それも単にやみくもに個票を追うのではなく、全体と個票の両方を視野に入れたスタイルです。
ある講師は「鳥の目」と「虫の目」、別の講師は「右の目」と「左の目」、また「全体俯瞰と個票」などなど講演によって表現は違いました。
ある分析テーマから指標とディメンションなどで範囲を絞り込み、一人一人の動きをいくつも追っていく。それをチームで一緒に見ながら議論して、改善施策を導き出す。
事業課題を分析テーマにブレークダウンして、似た人たちの動きを追っていく。私はこれを「人力疑似クラスタリング」と呼んでいますが、AIの時代なのに、変わらずに個に寄り添う分析スタイルが広がっています。

セミナー「BtoC界の巨人に学べ!モバイル時代の定量 / 定性分析を用いたサービス改善手法」(2018/6/14) 

特別セミナー「実践者に学ぶデータドリブンマーケティング ~USJ、リクルート、内野氏が語る“データ統合”への取り組み~」(2018/12/6)

◆タグマネが影の主役
「今年タグマネ周りの仕事が増えましたね」
その発言に、ほぼすべてのセミナー編成委員が同意していました。
データ抽出やデータ統合などのプロジェクトが増えるに従って、タグマネージャでCookieIDやログインした会員IDを抽出したり、特定の行動のユーザーをカスタムディメンションに設定したり。
あるいは効果検証のためのA/Bテストツールの設定や、スプリットテストのためにタグを出し分ける仕組みを入れたり。
タグマネだけでなく、簡単なAPIや抽出したデータのハンドリングなど、データエンジニアという人たちの存在感が増していると感じています。

「あなたのGoogle アナリティクスの分析を改善アクションにつなげる Optimize/GTM/各種レポートツール」(2018/5/10)

2018年は「AI」の大きな波が来そうだなと思っているうちに、実際にはブラックボックスの「AI」より、実感や手触り感のある「ユーザー分析」が主流になった一年だったと言えそうです。

少し早いですが、来年も引き続きアナリティクスアソシエーションのセミナーや交流会で皆様に会えることを楽しみにしています。

コラム担当スタッフ

大内 範行

アナリティクスアソシエーション
代表
オオウチコム

アナリティクスアソシエーション代表
主な会社経歴は、日本アイ・ビー・エム、マイクロソフト、Google、コニカミノルタジャパン。
Googleでは、2011年から7年間、Googleアナリティクスの技術サービス・マネージャとしてアナリティクスの普及をリードした。コニカミノルタジャパンでは、デジタルマーケティング戦略部の部長として、事業会社のデジタルマーケティング戦略を支援しつつ、ソリューション戦略をリードする役目を担っている。
その他、2000年には自らSEO企業を創業、また数々のSEOやアナリティクスの書籍も執筆してきた。
主な著書『できる100ワザ SEO&SEM』、『できる100ワザ Google Analytics』、『SEM検索連動型キーワード広告 Web担当者が身につけておくべき新100の法則』。
2008年に代表として協議会「アナリティクスアソシエーション (a2i.jp)」を設立し、現在に至るまで10年以上、その企画運営を行っている。2015年6月に協議会アナリティクスアソシエーションから『新しいアナリティクスの教科書』(インプレス)を出版

主な講演

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