活動報告

開催日時 2020/09/29(火)
会場 オンラインセミナー

2020年9月29日にオンラインセミナーオンラインセミナー「プライバシー保護とITP解説 GAなどCookieデータへの影響と対応は?」を開催いたしました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

全体は三部構成で、一部は「Cookie問題とITPをめぐる現状と課題」を解説し、二部では「Googleアナリティクスへの影響と対策」、最後に「法令面を考慮したデータガバナンス」についてお話しいただきました。

第一部:Cookieとデータとプライバシー保護をしっかり把握

柳井 隆道 氏(Option合同会社 マーケティングテクノロジスト)

柳井氏から以下2つのテーマでお話いただきました。

  1. サードパーティCookie問題
  2. ファーストパーティCookieとリファーラ

まず大きな流れとして、世界的なプライバシー意識の高まりが背景にあります。技術と法令の両面から、Cookieと個人情報を規制していくトレンドは、後戻りできる流れではありません。
安易な回避策では対応するべきではない点を強調しています。

広告のターゲティングに使われてきたサードパーティCookieの取り扱いの現状が解説されました。アップルに限らず、GoogleのChrome、Firefox、Edgeすべてのブラウザで、サードパーティCookieが使えなくなります。

併せて、これまでCookieがどう活用されてきたのか、そのうち何が規制になっているのか、また、ゼロパーティやセカンドパーティといった用語の混乱が整理されました。

次にファーストパーティCookieについて、主にアップルのITP (Intelligent Tracking Prevention)を中心に現状が整理されていきます。ITPでは、基本のサードパーティCookieの削除だけでなく、ファーストパーティCookieについても制限がかかりはじめています。
特に最近リリースされたiOS14からは、それまで Safariだけだった対象ブラウザが、Chromeやアプリ内ブラウザなど、iPhone上のすべてのブラウザのトラフィックデータに、ITPの規制がかかります。

第二部:Google アナリティクスなど計測データ 影響と対応

大内 範行 (アナリティクスアソシエーション代表)(写真)、 柳井 隆道 氏(Option合同会社 マーケティングテクノロジスト)

第二部は、GoogleアナリティクスへのITPの影響についての解説です。
本来であれば、広告のターゲティングの規制でしたが、ファーストパーティCookieを利用して計測しているGoogleアナリティクスの計測データにも影響が出ています。
具体的に以下3つのケースでどんな影響が考えられるのかを詳細に解説しています。

  1. 通常アクセスの場合
  2. 広告からのパラメーター付きアクセスの場合
  3. クロスドメイン計測の場合

続いて、Googleアナリティクスの分析データへの具体的な影響範囲を把握する方法や、簡易な見積もりツールを紹介しています。
日本では特にiPhoneのシェアが高く、場合によってはアクセスの6-8割がiPhoneからのアクセスだという場合もあります。ただ、実際には、ITPの負の影響は、そこまで大きくりません。
理論的には新規ユーザーが大幅に増えるはずですが、そうなってはいません。
何故なのでしょうか? その謎を仮説をもとに解説していきます。

また、長期的な対策として、サーバーからCookieを発行する仕組みに移行していくべきであり、GoogleのGTMの新しい機能「サーバーサイドタギング」や、 日本製の計測タグ「Ingestly」が紹介されました。

第三部:個人情報保護時代 しっかり自社でデータを保持しよう

日本でも個人情報保護法が改正される動きがあります。Cookieがプラバシー情報と紐ついた形で分析・活用される場合には、事前に明確なパーミッションをユーザーから取る必要があります。
基本姿勢として、今後は以下の点に十分配慮しながらデータ取得と解析・活用を進めていく必要があります。

  1. Cookieを発行する(履歴を取得する)際に同意を取る。子供の場合は親の同意をとる。
  2. 個人からのデータ開示、削除請求に対応
  3. 第三者提供にも同意をとる。第三者提供記録も保持。

最後に、まとめとして以下の点が強調されました。

  1. サードパーティCookieがブロックされるのでリターゲティングなどの取り組みの見直し
  2. ITPがファーストパーティCookieにも影響するためサーバーサイドから発行する対策を取る
  3. 法令面と技術面で両対応が必要で、データ収集の同意をとることと、開示・削除請求に応えられるよう、システム面での準備も必要

最後にプライバシー保護やITPの観点からは、非常に網羅性の高い、実践的で充実した内容のセッションであったと感じています。

質疑応答の時間では、多くの質問をいただきセミナーの幕を閉じました。

出演講師

柳井 隆道

Option合同会社
代表社員
マーケティングテクノロジスト

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