コラムバックナンバー

私はアウトプットするのが怖い、アウトプット恐怖症があるというコラムを前回書きました。そんな恐怖症を抱えてるのに、なぜアウトプットするのか?という疑問があると思います。

【コラム】アウトプットを続けるデメリットと克服の考え方について

まず結果から見ると、私の場合、アウトプットの効果は極めて高く、私の人生はアウトプットによって大きく変わりました。「アウトプットが成長につながる」と言われますが、最低でも自分の成長、それにプラスして人生が変わるほどの成果が得られると思います。
ただ、だからといって「人生が変わるアウトプットの魔法」などと、まぶしいタイトルで布教活動をするわけではありません。その反対で、結果や見返りを期待しない方がよいと考えていますし、私自身、それは意識していませんでした。
現実には、単に突き動かされるようにチャンスを作り、チャンスの尻尾をつかみ、試行錯誤して書き続けたという状況です。
今回のコラムでは、この点を言語化してみたいと思います。

アウトプットをするモーチベーションはいったい何か?

シンプルに集約すると、それは
「ひとりの人を救うために書く」
という1行になります。

いろいろ試行錯誤をして失敗例もありますが、今まで自分が実践してきたものを振り返ると、よいアウトプットは誰かを救うために書いたものでした。よいアウトプットが組み立てられた時の流れは、おおよそ以下のようなものでした。

1) 最初に疑問や課題を思いつく(同時に解決策がある場合もある)
2) 誰か他の人の疑問、職場やお客様、知人、それらを組み合わせたペルソナの顔に置き換えて思い浮かべる。
3) その疑問や課題解決が十分正しいか、調べたり実践する。
4) 確信を持ったら、その人にとってできるだけわかりやすいアウトプットにする。

ポイントは、自分の中での疑問や思いつきを、具体的な誰か他人に当てはめて、その人のために解決策をわかりやすく書くまたは話す、という進め方です。
一人を確実に助けられれば、実際には同じ課題を抱えた多くの人がいます。
その響き方の強弱は、出してからでないとわかりません。ただ、少しでも結果が実感できれば、次の改善へ動き出すことができます。このやり方で続けると、小さくとも確実に反響が来ます。量よりも、質のある濃い反応が返ってきました。

こうやって言語化してみて気がつきましたが、これは私が心がけてきた、データ分析から改善への実践スタイルと似ています。あるセグメントの数名のユーザー行動=個票を取り出し、じっくりその課題を見極め、N=1 の課題を解決できる仮説を立てて、実践に落とし込む。

この N=1 の方法は、量的な結果に一喜一憂せず、精神的な負担少なく継続できる方法です。アウトプットを始めたいが迷っている、失敗が怖い、続けていく自信がない、と迷っている誰かが、その一歩を踏み出し、積み重ねていくために力になると思います。

コラム担当スタッフ

大内 範行

アナリティクスアソシエーション
代表
オオウチコム

アナリティクスアソシエーション代表
日本アイ・ビー・エム、マイクロソフト、Google。Googleでは2011年から7年間、Googleアナリティクスのマネージャなどを歴任。その他、SEO会社起業や日本の事業会社のデジタルマーケティングに従事してきた。
2019年からはJellyfishにVP Analyticsとして参画。
並行して2008年から協議会「アナリティクスアソシエーション (a2i.jp)」代表としてウエブ分析の普及に取り組んでいる。
仕事の傍SEOやアナリティクスの書籍も多数執筆。
主な著書『できる100ワザ SEO&SEM』、『できる100ワザ Google Analytics』、『SEM Web担当者が身につけておくべき新100の法則』など。
また、仕事の傍ら、幕末 徳川慶喜についての小説も執筆出版している。
『ケイキ君と一緒!: 幕末 最後の将軍 徳川慶喜「もしも」の物語』
幕末沼 徳川慶喜よくある質問

主な講演

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