コラムバックナンバー
アナリティクスアソシエーション 大内 範行
発信元:メールマガジン2023年4月12日号より
※ このコラムは大内が趣旨をプロンプトに投げて、ChatGPT(GPT-4)が書いたものを微調整しました。また、題名はGPT-4が出した案を組み合わせて作成しています。
2023年4月になり、アナリティクスアソシエーションも新しい年度を迎え、15期目に入りました。あらためてこれまで参加してきた皆様に深く感謝したいと思います。
さて、2023年はなんだか怒涛の時代です。Cookieの規制など、ウェブのデータ分析に多くの課題が見えてきました。さらにChatGPTなど生成系AIが出てきて、期待と不安がこれまでになく高まっています。私たちのアナリティクスの現場にも大きな変化の波が来ています。またそこには乗り越えるのが難しい課題があります。
この変化と課題には大きく以下3つの点が要因として挙げられると思います。
1つ目の要因は、個人情報保護の意識が高まり、Cookieなどから得られるウェブやアプリのユーザー行動データが規制され始めたことです。そのため、Cookieからユーザー行動をつなげて見せていたGoogle AnalyticsやGoogle広告のデータに十分な信頼が置けなくなってきました。
2つ目の要因は、検索の利用者が減り、ソーシャルやChatGPTを利用する人が増えていくことです。これによって、Google検索から訪問し、サイトを回遊してコンバージョンするといった行動が減ってきました。サイトに直接誘導する検索という王道から、接点の多様化へと、断片化の波が加速しています。ユーザー行動とその心理の把握はより難しくなっています
3つ目は、上記二つの要因により、ウェブやアプリのユーザー行動と、コンバージョンとの結び付けが難しくなってきたことです。
コンバージョンや売り上げとの直接効果が見えにくくなり、データ分析もビジネス改善にストレートに回答することができません。広告の間接効果を分析する「アトリビューション」という言葉も死語になりつつあるという意見もあるようです。
これらの課題に対する解決策は3つあると考えます。
1つ目の解決策は、AIの力を借りることです。
機械学習により売り上げとユーザー行動の相関を割り出し、推定や予測を駆使しましょう。この取り組みは本当に有効か、まだまだ手探りです。今後、試行錯誤を重ねていく必要があります。
2つ目の解決策は、調査の力を借りることです。
ユーザーテストやアンケート調査をもとに、ウェブの行動データからはわからない、ユーザーの心理から分析しましょう。 これは従来からある手法ですが、改めてその重要性を認識し、取り込んでいく必要があります。
3つ目の解決策は、データをさらに深く見ることです。
コンバージョンと結びつかない状態でも、ユーザー行動を見るデータは多くあります。たとえば、サイトのコンテンツを深く時間をかけて読んだことや、ソーシャルでの動画再生時間やリンクのクリック数などです。
こうした「エンゲージメント」と呼ばれる指標に注目して、限られたデータからユーザー行動を見ていきましょう。
Google Analyticsだけに頼った分析は難しくなってきていますが、それ以外のデータは山のように存在しています。より多様なデータを分析することが求められており、あらためてユーザー心理と行動データに注目することで、深い分析ができると考えます。よりユーザー理解が進むよう、私たちアナリストの知恵と工夫が求められています。
これからのウェブユーザー行動データ分析は、従来の方法に固執せず、新たなデータソースや分析手法を柔軟に取り入れることが重要になります。そのためには、異なる分野の知識や技術を学び、融合させることが不可欠です。
デジタルマーケティング業界の皆さんには、これからも継続的に学び、試行錯誤しながら、時代の変化に対応できる分析スキルを磨いていただきたいと思います。そして、ユーザーにとって価値のある情報やサービスを提供することで、ビジネスの成長に貢献していくことができるでしょう。
最後に、ウェブデータアナリストとしての私たちの役割は、単なるデータの解析だけでなく、ユーザーのニーズや期待を理解し、それをビジネス戦略に反映させることです。データ分析を通じてユーザーの声を聞き、より良いデジタル体験を創造していきましょう。
アナリティクスアソシエーション代表
日本アイ・ビー・エム、マイクロソフト、Google。Googleでは2011年から7年間、Googleアナリティクスのマネージャなどを歴任。その他、SEO会社起業や日本の事業会社のデジタルマーケティングに従事してきた。
2019年からはJellyfishにVP Analyticsとして参画。
並行して2008年から協議会「アナリティクスアソシエーション (a2i.jp)」代表としてウエブ分析の普及に取り組んでいる。
仕事の傍SEOやアナリティクスの書籍も多数執筆。
主な著書『できる100ワザ SEO&SEM』、『できる100ワザ Google Analytics』、『SEM Web担当者が身につけておくべき新100の法則』など。
また、仕事の傍ら、幕末 徳川慶喜についての小説も執筆出版している。
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