コラムバックナンバー
アナリティクスアソシエーション 大内 範行
発信元:メールマガジン2023年2月15日号より
OpenAIがChatGPTを公開し、またたくまにネットを席巻してしまいました。マイクロソフトは間髪を入れずに、さらに進化したAIを検索エンジンBingに搭載しました。48時間で100万人以上が順番待ちリストに参加し、ネットには、いち早く体験した人たちの体験レポートがあふれています。
でも、このAI Bingは、使えば使うほど、困った部分も見えてきています。
特に日本語で日本のことを質問した場合は、やや間違いが多い印象です。
「徳川慶喜について教えて」と聞くと、ChatGPTは三代目将軍だと答え、AI Bingの方は死んだのが明治22年で53歳(本当は大正2年で77歳)だと答えます。いや、違うでしょ、と叱ると、少しマシな答えを返してきますが、それでもところどころ嘘がまじります。
EV(電気自動車)や、京都旅行の日程など、いろいろ試して聞いていきますが、やはりちょっとづつ嘘まじりです。
困ったことに、AI Bingは、話し方も丁寧で、バランスもよく、引用元もお行儀良く紹介するので、とても見破りにくい嘘つきなのです。AI Bingは、膨大な検索データを元にして、私たちが「もっともらしい」と思う文章を、確率計算で抽出していく仕組みのようですが、ただ、使えば使うほど、どうもうさんくさい。
私がここ2日間使い倒した、AI Bingの特徴は、
1) 息をするように少しだけ嘘をつく
2) もっともらしく説明するがどうも中身がない
3) ちゃんと自分の言葉で話していない
といったタイプなのです。
会社の同僚にいたら、どうみても怪しいやつですね。
でも、私が「うさんくさい」と感じるのは、逆に言えば、人間に近いからだともいえます。ブラウザの裏側はソフトウェアなので、これだけ人間味が感じられるのは、本当にすごいことです。
おまけに中毒性もあります。気がつくと私も小一時間 AI Bingと話していました。これが脳をキュンキュン刺激するのです。
会話に疲れた後で、冷静に会話した内容を見返すと、テキスト量は多いものの、それほど有用な情報は得られず、やや時間泥棒な印象です。
自然言語で操作するノーコードツール、という面もあり、うまく使いこなすには、コツがいるのかもしれません。それはそれで面倒ですね。
一方、GoogleもBardという同様のAIサービスを発表しています。こちらは、いきなりささいな間違いを指摘されて、評判を落としてしまっています。
Bingの回答も間違い混じりなのですが、メディアはBingのミスはおおらかに許して、Bardのミスはささいなものでも叩く構えのようです。当面はアンフェアでも、Googleを叩くストーリーの方が受ける、とそんな狙いも見え隠れします。
さて、私たちは、この二人のAIたちと、どう付き合っていくのでしょう。今後のSEOや広告にはどんな変化があるのでしょうか? あるいは無いのでしょうか?
対話型AIも登場した検索サービスでデジタルマーケティングが変わっていくのか?
この辺りは、さっそく次回のa2iのランチタイムセッションで、キーワードマーケティングの滝井さんと話し合ってみたいと思います。
a2i ランチタイムセミナー
「2023年デジマ予測 キーワードマーケティング滝井さんに聞く 今後、検索はどうなるの? 」(3月10日開催)
アナリティクスアソシエーション代表
個人情報保護士、専門統計調査士
日本アイ・ビー・エム、マイクロソフト、Googleなどを経験。Googleでは2011年から7年間、Googleアナリティクスとダブルクリック広告のマネージャなどを歴任。
2019年からはJellyfish 副社長 VP Analyticsとして参画し、2021年からはアユダンテ株式会社でCSOに就任。
並行して2008年から協議会「アナリティクスアソシエーション (a2i.jp)」代表としてデジタルマーケティングのデータ分析の普及に取り組んでいる。
仕事の傍SEOやアナリティクスの書籍も多数執筆。
主な著書『できる100ワザ SEO&SEM』、『できる100ワザ Google Analytics』、『SEM Web担当者が身につけておくべき新100の法則』など。
2025/09/10(水)
オンラインセミナー「手間ゼロの広告レポーティングを「Looker Studio」×「Databeat」で実現する方法」|2025/9/10(水)
ツール研究会の2回目は、Databeatがテーマです。 広告データの収集から蓄積・レポート作成までを自動化できる「Databeat」の活用方 …
2025/08/27(水)
オンラインセミナー「GA4のセグメントで分析が変わる!探索レポート活用術」|2025/8/27(水)
このセミナーでは、Google アナリティクス 4(GA4)をより実践的に使いこなすために探索レポートのセグメント機能を基礎から活用術まで学 …
2025/07/16(水)
オンラインセミナー「【Canva入門 for マーケ担当者】広告・解析レポートをサクッと伝わるデザインにしてみよう!」|2025/7/16(水)
2025年スタートの新企画「ツール研究会」の第一弾は、「Canva」を取りあげます。 急なバナー作成やCTA差し込み、レポート用スライド作成 …
【コラム】生成AI時代、独自性・原体験をどうコンテンツに組み込んでいくのか
株式会社A-can 白砂 ゆき子生成AIが業務に浸透することで、コンテンツ制作におけるリソース配分は大きく変わりました。以前は原稿執筆の作業時間が最も長く、次に構成、そして …
【コラム】国家の統計データは、羅針盤であり内視鏡であり私たちの鏡です
アナリティクスアソシエーション 大内 範行8月1日に米国で発表された雇用統計で、過去の就業者数が大幅に下方修正されたことがニュースで話題になりました。 「いくらなんでも変わりすぎ」と …
仕事をする上で、ピントを合わせることを大切にしている。 筆者はカメラマンではないが、普段料理や愛猫の写真をよく撮る。オートフォーカス機能のお …