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かつて本の虫だった私が、ここ数年すっかりYouTubeに時間を取られています。大好物のアマチュアのア・カペラ音源が豊富にあると言うのも理由ですが、最近すっかりハマっているのは「解説」もので、サッカー解説から歴史解説まで、困ったことに書籍よりよっぽどわかりやすいのです。

皆さんにオススメの一本は中田敦彦=あっちゃんの YouTube大学の授業です。その一つにAIの授業があります。技術に縁がなさそうなあっちゃんがAI? と疑問を持つ方も多いでしょう。私もそうでした。
しかし、そうではありません。ディープラーニングの説明など、その辺の数多あるAI本を読むよりわかりやすいのです。本当に困ったものです。
今後はビジネスや技術解説の分野でも、動画コンテンツは主役になっていくでしょう。

中田敦彦の YouTube大学【経済】AI(人工知能)を知れば未来が見えてくる!

さて話は飛んでGoogle アナリティクスです。
先月App + Web プロパティ(A+Wと呼ぶみたいです)がリリースされました。まだ半熟でリリースされたものなので、本格的に触るのは危険なシロモノです。詳しくは 10月17日に秋葉原で開催される「Google アナリティクス アドバンス 2019」で解説をする予定ですが、一言で言えば、これは最早あなたや私が親しんできたGoogle アナリティクスではありません。バックエンドのデータからUIまでまったくの別物となります。

今後、このApp + Web プロパティがどんな発展をしていくのか?
それが私の目下の関心ごとですが、一つ不安を持ちつつ期待しているのがYouTubeの視聴データとWebの行動データの可視化です。

App + Web プロパティの一つの核は、モバイルアプリとウェブの行動データがクロスデバイスで見れることですが、このデータは Googleアカウントのログインデータ(許可済み)と機械学習の推定で構成されているはずです。
YouTubeも Googleアカウントでログインして見る人が多いでしょうから、データプラットフォームが同じならば、YouTubeの視聴データも当然連携はできるはずです。

YouTubeもGoogle アナリティクスも同じ会社なのに、この二つの連携が全くこれまでおろそかでした。今日できることは、自社サイトに埋め込んだ動画のトラッキングと広告ぐらいです。YouTube側の視聴データとWebの行動データはほぼ繋がりません。

もちろんこれはサボっていたわけではなく、Google アナリティクス側はずっと大きな課題として認識していた事案です。しかし、オープンな社風に見えるGoogleといえども大人の事情で、そこには深い川が横たわっているのです。

動画コンテンツの重要性が、B2C、B2B2C、B2Bどの分野でもどんどん増していく中、この行動データは重要な鍵を握ります。
今度こそは、Google アナリティクスと YouTubeの間に流れる深く広い川に橋をかけてほしいものです。

特別セミナー「Google アナリティクス アドバンス 2019 “変わるGA Apps + Web、ITP対応、Tableau分析、GCPと機械学習 “」@秋葉原(2019/10/17)

コラム担当スタッフ

大内 範行

アナリティクスアソシエーション
代表
オオウチコム

アナリティクスアソシエーション代表
日本アイ・ビー・エム、マイクロソフト、Google。Googleでは2011年から7年間、Googleアナリティクスのマネージャなどを歴任。その他、SEO会社起業や日本の事業会社のデジタルマーケティングに従事してきた。
2019年からはJellyfishにVP Analyticsとして参画。
並行して2008年から協議会「アナリティクスアソシエーション (a2i.jp)」代表としてウエブ分析の普及に取り組んでいる。
仕事の傍SEOやアナリティクスの書籍も多数執筆。
主な著書『できる100ワザ SEO&SEM』、『できる100ワザ Google Analytics』、『SEM Web担当者が身につけておくべき新100の法則』など。
また、仕事の傍ら、幕末 徳川慶喜についての小説も執筆出版している。
『ケイキ君と一緒!: 幕末 最後の将軍 徳川慶喜「もしも」の物語』
幕末沼 徳川慶喜よくある質問

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