コラムバックナンバー

本日のコラムは、自分の中で「転機」がどんな時に起きたのか、という話をします。ここでいう「転機」とは、自分の取り組むエリアが大きく変化した場面を指します。
具体的に私の場合、新卒でコンピューター企業に就職したところからはじまって、その後、インターネット→ SEO→アナリティクスと変化していきました。振り返るとこういった変化は、いつも仕事が宙ぶらりんの時期に起こってきました。最初の会社、IBMではSI(システムインテグレーション)のプロジェクトマネージャという役割でした。ある時、一つのプロジェクトが終了し、次のプロジェクトを待っている時がありました。自分だけエアポケットに入ったように、突然何も仕事がない状態です。楽といえば楽なのですが、居心地はとても悪かったです。
でも結果的にその時期に、まだはじまったばかりの「インターネット」と触れ始めます。時期は93年ごろですので、インターネットの黎明期で、まだタクシーの運転手は、マイクロソフトもインターネットも知りませんでした。その後、インターネットと関わる仕事を求めてマイクロソフトに転職しました。

その後、SEOに移った時はもう少し悲惨でした。立ち上げたベンチャーが、不況期と重なり、リリースしたCMSも受注が止まり、資金が怪しくなります。ベンチャーの社長としては苦しい時期で、仕事もエアポケットに入りました。その時にSEOと出会い、その後SEOの仕事がメインになっていきます。

SEOからアナリティクスに取り組むエリアが移った時は、立ち上げたベンチャーを売却したあとフリーランスになった時期でした。仕事には大きな波があり、やはり宙ぶらりんになった時期に、Googleアナリティクスに触れ、書籍を書いて、アナリティクスアソシエーションを立ち上げて、その後は、GoogleでGoogleアナリティクスが仕事になっていきます。

こう考えてみると、結構「宙ぶらりん」な時期に取り組んだことが、次のステップにつながっていたのだなと思います。

こんなコラムを書いたのも、最近、キャリア面での相談を二人から受けたのがきっかけです。私のやり方が正しいとか、先輩風を吹かせるつもりはまったくありません。私自身悩みの中にいて、こっちが相談に乗ってほしい、というのが本音です。
ただ、迷っている相手の役に立てばと考えたとき、自分に言えるのは「宙ぶらりんの時期が大事かも」ということくらいです。

仕事がつまらない、うまくいかない、そんな時期があるでしょう。あるいは事業がたち行かないなど、もっと苦しい壁にぶちあたる時期があるかもしれません。
でも、そんな宙ぶらりんな時期に取り組んだことが、次の糧になるということもあります。

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コラム担当スタッフ

大内 範行

アナリティクスアソシエーション
代表
オオウチコム

アナリティクスアソシエーション代表
日本アイ・ビー・エム、マイクロソフト、Google。Googleでは2011年から7年間、Googleアナリティクスのマネージャなどを歴任。その他、SEO会社起業や日本の事業会社のデジタルマーケティングに従事してきた。
2019年からはJellyfishにVP Analyticsとして参画。
並行して2008年から協議会「アナリティクスアソシエーション (a2i.jp)」代表としてウエブ分析の普及に取り組んでいる。
仕事の傍SEOやアナリティクスの書籍も多数執筆。
主な著書『できる100ワザ SEO&SEM』、『できる100ワザ Google Analytics』、『SEM Web担当者が身につけておくべき新100の法則』など。
また、仕事の傍ら、幕末 徳川慶喜についての小説も執筆出版している。
『ケイキ君と一緒!: 幕末 最後の将軍 徳川慶喜「もしも」の物語』
幕末沼 徳川慶喜よくある質問

主な講演

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