コラムバックナンバー
メールマガジン2016年8月3日号より ALBERT 菅 由紀子
分析・集計業務をしていると、日々、多種多様な定型レポートに囲まれているという方が多いかと思います。レポートの集計・加工作業は極力削減し、考察や施策の考案、レポート作成以外の業務を遂行する時間に充てたいという話は弊社(ALBERT)内の様々な部門で耳にしますし、クライアント様との会話の中でも伺う機会が多々あります。昨今はBIツール(Business Intelligence)を用いてレポートの集計からビジュアライズまでを一気通貫で自動化させ、手動対応する工程を削減しているケースがほとんどであるかと思います。また、本メルマガを読んでおられる方の中にもBIツールを日々利用している方もいらっしゃるでしょう。
BIツールとは、会計システム、販売管理システム、在庫管理システムなど企業の業務システムに蓄積された膨大なデータを蓄積・分析・加工し、日々の意思決定に活用できるようなレポートを作成することができるツールです。企業が持つビッグデータを用いたレポートを見るには、まさにうってつけのツールで、同じデータを取り扱いながら担当の視点別にフォーマットを変えられることが特徴として挙げられます。
経営層であればサマリ情報の把握がメインですからダッシュボード表示、現場担当者であれば定型レポート表示、分析担当者であれば分析機能を用いた高度なレポート表示に、などといった多様なビジュアライズを同じデータを参照して実現することもできます。
BIツールを導入することでレポート手動作成時間を削減できますが、BIツールを導入するほど大規模なデータを取り扱っていない場合には、BIツールを用いずレポート対応作業を効率化したほうが良い場合もあるでしょう。今回はBIツール使用に限らず、定型レポートを自動化する上での注意点を、自身の体験も交えてご紹介したいと思います。
◆コアメンバー全員が付帯業務とせず、レポート自動化対応をプロジェクト化する
レポート作成作業そのものは日々の仕事の付帯的位置づけになることが殆どです。そのため主業務が忙しい中でレポート生成の自動化対応を推進しようとすると、優先順位が下がりがちです。且つ、新しいツールを習得する時間やコストがかかることを嫌い、従来のレポート作成フローでこなして主業務の時間を確保する”小手先”ルーティンに陥りやすくなります。こういったことが常態化するとレポート作成自動化への移行そのものが長期化しやすくなるため、それ自体を社内効率化のための重要なプロジェクトとして時間を取り、進行したほうが上手く行きやすいです。
◆どうしても全自動化が難しい場合、部分的な自動化で賄えないか検討する
できれば全自動化を目指したいですが、仕組み上どうしても全自動にすることができないデータを扱う場合もあります。例えば別会社から受領しなければ算出できないデータや紙などのアナログなデータなど自動化ツールに連係できない環境にデータがあり、且つそれらデータを用いてKPI数値を表示しなければならない場合は、手動対応する工程を入れざるを得ないでしょう。
そのような場合でも自動化する範囲を限定し、少しでも効率化できないか検討する余地はあるかと思います。手動対応が必要だとしても、データ結合しやすくするようフォーマット化できないか、人的ミスが発生しないようチェッカーを入れられないか、といったことが具体的な対応として挙げられます。
レポート自動化対応プロジェクトを進める上で対応が難航してくると、関係メンバーのほとんどが、「忙しい中主業務をする時間が割かれていく」という考えに陥りやすく、より自動化が遅延しやすくなりがちです。効率化を図るための通過儀礼という意識を持ちつつ、完了後、関係メンバー全員がレポートに関わる業務が効率化されるという認識を持つことが、結果的にレポート自動化を短期で効率よく完結させるコツだと考えています。
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