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今年もHR Technology Conference & EXPO に参加してきました。

HR Technology Conference & EXPO

カンファレンスにおいては昨年よりもAI関連のセッションが増え、いずれも興味深い内容のイベントでした。特に取り沙汰されていたのはダイバーシティの拡大が多かったように思います。いずれの課題であっても、AIはあくまでツールであって解決するのは人であるということは、どの領域でも同じであると感じました。

EXPOは採用管理システムが例年通り多く出展しておりましたが、スタートアップが多く出展するブースの一角に「QuantHUB」というデータサイエンティストとその関連職種に特化した採用・育成のプラットフォームが出展しており、これがたいへん興味深いものでした。米国においてもデータサイエンティスト、分析者のスキルギャップは大きな問題だそうで、そのためにこのプラットフォームを開発されたとのことでした。実データを用いた課題もあり、候補者のスキルを評価する仕組みがかなり充実している印象を持ちました。

日本においてもデータサイエンティストと企業のスキルギャップはかねてより声高に取り沙汰されています。よく聞くのは下記のようなケースです。

– 求めるスキルに満たない人が採用されてしまう
– 反対に、採用された人が優秀すぎてタスクに合わず能力を持て余してしまう
– 経験してきた専門領域が違いすぎ、ドメイン知識を得るまでに時間がかかりすぎてしまう
– スキル重視で採用した結果、企業カルチャーに合わない

最後の企業カルチャーはスキルの評価とは異なる視点での評価が必要になりますが、それ以外に関しては業務要件、スキル要件をいかに具体的に定めるかということと、候補者のスキルを的確に測る仕組み(実データを用いた課題の提示や過去の実績レポートなど)である程度の回避はできそうですが、その分採用までの時間も多くかかることとなり、現代のビジネスの進化、変化のスピードに合わせていくとなるとかなりの難易度であると思います。

これからは、このQuantHUBのようなTechnologyが、そういった課題を解決していくことになると思います。日本ではエンジニア採用向けのソリューションで、プログラミングのコードを書いてもらって評価するというツールは存在しています。データサイエンティスト向けのものも、そう遠くないうちに出てくるかもしれません。

コラム担当スタッフ

菅 由紀子

株式会社Rejoui
代表取締役

株式会社サイバーエージェント、株式会社ALBERTを経て、2016年に株式会社Rejouiを設立。DX推進支援、データ分析・利活用コンサルティング、データサイエンス教育事業などを展開。
統計ソフトRやPythonを活用した分析入門講座をはじめ、学生、企業、官公庁へ向けた統計・データサイエンス学習講座を提供。日本行動計量学会、WiDS TOKYO @ YCU、日本RNAi研究会等、数々の学会およびシンポジウムに登壇。自身がアンバサダーを務める人材育成の活動(WiDS HIROSHIMA)が評価を受け、2021年度日本統計学会統計教育賞受賞。

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