コラムバックナンバー
株式会社Rejoui 菅 由紀子
メールマガジン2017年4月19日号より Rejoui 菅 由紀子
人工知能関連技術が加速度的に世の中のあらゆる場面で活用される時代に突入しています。そのため、アナリスト・データサイエンティストなどデータリテラシーの高い人材はこれまで以上に企業から求められており、採用市場は激化しています。企業が求めるのは即戦力の人材です。しかしそういった人物は数が少なく、居ても報酬が高額であったり、その方が希望するビジネスドメインや追求したい分析手法などがマッチしないということが殆どです。
ではどうすればよいか。即戦力の採用はそれはそれで進めつつも、ここはやはり人材育成とポテンシャル採用(そして育成)の2つに力を入れることが必要です。
1)既存人材の育成:社内から希望者を募って育成する
データ分析を行う際に大事な点として「分析しようとする課題に対する理解」というのが挙げられます。ビジネスの背景を理解し、解決しようとする課題を整理する力です。社内の人材であれば、背景の理解は深いものが期待できるため、課題整理をする力や分析のテクニックそのものを学べば効率的です。
まずはトライアル講座のような形で比較的易しい分析課題を実施し、終了後に今後の育成プログラムを提示して希望を聞くと言うかたちを取れば、より期待値に合う対応ができるはずです。社内の分析者がそれを行えればより良いですし、教わった者が他の方に教えていくという循環を作ることが出来ると組織としての成長も大いに期待できます。
2)ポテンシャル採用:データを提供してワークショップを主催する
分析を学んでいる人が、その過程で突き当たる壁の一つが「実務のデータに接する機会がない」ということです。社会人であっても手元にあるのは加工済みのデータであったり、集計後のレポートであったりします。分析の実務に就いていたとしても企業に属していると対するデータは限定的です。学生については言うまでもなく、大規模データに接する機会はまだまだ少ない状況です。
自社でデータを提供し、分析の理論と実践を行えるワークショップが開催できれば、社の風土や文化に触れてもらえて採用に活かせるだけでなく、分析結果の知見も得ることができます。即戦力となる人材が見つかる可能性も高まりますし、ワークショップはおすすめの採用方法です。
ただし、いずれを行う場合も重要なことがあります。それは、下記の3点です。
– お客様用の演習用データのみで行わないこと
– 分析ソフトウェアの操作説明にならないこと
– 分析の実践はグループワークで行うこと
これらについては次回のコラムでご説明できればと思います。
株式会社サイバーエージェント、株式会社ALBERTを経て、2016年に株式会社Rejouiを設立。DX推進支援、データ分析・利活用コンサルティング、データサイエンス教育事業などを展開。
統計ソフトRやPythonを活用した分析入門講座をはじめ、学生、企業、官公庁へ向けた統計・データサイエンス学習講座を提供。日本行動計量学会、WiDS TOKYO @ YCU、日本RNAi研究会等、数々の学会およびシンポジウムに登壇。自身がアンバサダーを務める人材育成の活動(WiDS HIROSHIMA)が評価を受け、2021年度日本統計学会統計教育賞受賞。
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