コラムバックナンバー
株式会社Rejoui 菅 由紀子
メールマガジン2017年3月15日号より Rejoui 菅 由紀子
一昨年ほど前からAI、人工知能という言葉が様々なところでとりざたされていますが、あわせて「◯◯Tech(テック)」というワードを多く耳にするようになりました。Fintech、Edtech、HRtechなどがその代表例ですが、「リーガルテック(Legal Tech)」の領域もこれからますます注目度が高まる分野であると思います。リーガルテックとは、法律全般に関するテクノロジーのことをいいます。各種行政手続きの効率化や、企業の法務事務の自動化、訴訟や判例情報・知財情報の活用など多岐に渡ります。
日本における「リーガルテック」は弁護士、公認会計士、税理士、司法書士などいわゆる「士業」の方たちにクラウドを介して業務を依頼できる、といったものが現在は隆盛であるように感じますが、この領域で期待されているのはまさに人工知能関連の技術の活用です。それは士業等の専門家が判断していたことを機械がある程度行うようになる、という技術です。
今や「機械が判断すること」「自動化すること」がなんでも人工知能(あるいはその関連技術)であるように誤解されていると思いますが、「人間ではとうていできない大量のデータを学習し、判断する、あるいは人間が判断するための示唆を与える」というのは人工知能関連技術の中でも特に昨今人気の機械学習が得意とする領域です。
裁判などの判例、各種の法律と知財情報を学習させ、契約書の問題点を指摘したり、新たなビジネスを検討する際に周辺のリスクを事前に示すということなども可能であると思います。専門家はそれらの結果を受けて意思決定をする、というのが今後訪れる世界なのかもしれません。
Fintechなど他のテクノロジー領域と比較すると、学習用のデータの解析には画像認識や自然言語処理の高度な技術が必要になると思います。紙で保管されていた情報のデータ化と、その先にあるのが文章の解析であるためです。
これからの社会は「機械が判断することを受けていかに意思決定できるか」が求められる社会です。そのために必要なスキルを磨いて行くことが今後のビジネスパーソンに求められることではないでしょうか。
2004年株式会社サイバーエージェント入社。2006年3月に株式会社ALBERTに転じ、データ分析業務を担当。顧客行動分析やDMP構築アドバイザリー等多数のプロジェクトを担当。
2016年9月にHR&Learning 分野専門の分析会社 Rejouiを設立。
アナリティクスアソシエーションプログラム委員、データサイエンティスト協会スキル委員。
株式会社Rejoui 代表取締役をつとめながら関西学院大学大学院ビジネススクールの非常勤講師としても活躍中。
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