コラムバックナンバー
株式会社ナンバー 渋谷 泰一郎
発信元:メールマガジン2025年3月5日号より
今回はタイトルの通りですが、GTM(Googleタグマネージャー)のあるあるを言っていきたいと思います。
前提として「どんな人が言っているのか」ということで、自己紹介させてください。
渋谷 泰一郎(しぶや たいいちろう)と申します。2016年に株式会社ナンバーという会社を設立し、以来、ウェブマーケティング支援事業を行っています。
主にGA4(Googleアナリティクス4)を使ったアクセスログ解析を軸として、GTMやLookerStudioなどのツールも活用し、クライアントのウェブ全般のサポートを行っています。
非エンジニアで、GTM歴は10年ほどです。
プログラミング/コード関連については、かれこれ20年以上前にHTML/CSS/JavaScriptを少しかじった程度です。
そのため、技術周りは弊社の技術顧問にお願いしたり教えてもらっています。
現在は「生成AI先生」もサポートメンバーに加わり、GTMを用いた様々なタグ実装が可能な体制となっています。(生成AI先生にはカスタムJavaScript変数を書いてもらったりしています)
ということで、本題の「GTMあるある」を。
タグとトリガーが1対1となっている実装が複数ある
これは「変数を使えていない」といったケースであるあるです。変数を使えば「変数1つ/トリガー1つ/タグ1つ」の1セットにできることもあります。「変数を制するものはGTMを制す」と言っても過言ではありません。
いざ作業しようと思った時に3つとも使われている(無料版GTM)
無料版GTMでは1つのコンテナで最大3つまでワークスペースを作れます。
そのため、3つのワークスペースが作業中だった場合、新たにワークスペースが作れず困ることも。作業内容によるかと思いますが、1つのワークスペースを長期間占有せず、適宜バージョンの作成や公開を行い、常時1つはワークスペースに余裕があると良いかなと思っています。
バージョン名も説明もない
「あのタグ、実装したっけ?」と過去の作業を確認する際、バージョン名が無かったりよくわからない名称だと、個々のバージョンの中身をチェックしていかなければならず手間がかかります。一方、パッと見でわかるバージョン名だと確認がラクです。
また、バージョンの「説明」部分も同様で、他人が見た時にわかりやすくしておくのがオススメです。この「他人」というのは「未来の自分」も含みます。(未来の自分は他人レベルに忘れている。)
できれば署名も付けておくと良いです。最悪その人に聞くことができるので。
名称は違うが中身は同じトリガーが複数ある
トリガー名の頭に作業した会社名が付いていたりします。運用上ということで理解はできますが、個人的にはできることなら統一したい派です。本来重複は無駄ですし、コンテナの容量的にも避けたいため。ただやはり運用上仕方ないケースもあるので、必要に応じて、といったことで。
各項目の命名ルールがバラバラ
これはルールを決めて関係者全員で守るしかないと思いますが、現場としてはそう簡単にはいかないケースも多いかなと。ただ、ルールがないとバラバラになってしまうのは必然なので、理想を目指してルールを作って運用していくのが良いかと思います。
誰が実装したか分からず、削除していいかどうかも誰も分からないタグがある
タグマネージャーの「マネージャー」が必要であり、かつ、その役割を離れる際はしっかり引継ぎを行うことが重要。また、前述の「バージョンの説明」に何か書いてあれば削除していいかどうかのヒントになるので、やはりしっかり書いておきたいですね。
旧GAタグ(ユニバーサルアナリティクス)がまだ残っている(配信されている)
GA4に移行済みであれば削除すべし。
クライアント側(ブラウザ)で無駄な読み込みが発生しますし、コンテナの容量的にも無駄になるため。
「定期的に不要なタグが無いかチェックする」は大事。
以上、GTMあるあるでした。
普段GTMを使われている方で「こんなあるあるも言いたい」という方もいると思いますので、是非Xなどでポストして教えてください。その際は「そんな時はこうしたらいいよ」も添えていただけると、これからGTMを使い始める人や、普段使っていたけど知らなかったという人にとって嬉しい情報になるかと思います。
皆さんが良いGTMライフを送れますように!
ウェブと紙媒体の制作会社を経て、ポータルサイトのニュースサービスを担当。その後、広告代理店にてウェブアナリストとしてクライアントのウェブサイト、広告、SNS、スマートフォンアプリの分析および解析を担当する。
2014年から個人事業として独立。株式会社ナンバーを設立。
大規模サイトから中小のウェブサイトまで、多数サイトのKPI設計からアクセス解析、改善案の提案までを手がける。
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