コラムバックナンバー
株式会社真摯 いちしま 泰樹
発信元:メールマガジン2022年2月2日号より
1月19日にセミナー「GA4 Q&A祭り」を開催しました。全編GA4に関するQ&Aで進行する内容のセミナーです。事前に寄せられた質問に加えて当日も50個を超える質問が寄せられ、活発な内容となりました。事後アンケートでも満足度の高いフィードバックを多くいただき、良い内容を提供できたのかなと思っています。
一方で、「内容のレベルが高くて」「ついていくのが大変」というコメントもいくつかいただきました。ある程度利用の上での参加であれば理解を深めやすい内容でしたが、利用も知識も少ない中での参加だと困惑してしまうのも理解します。今後のセミナーの改善に生かしつつ、業務で実際に活用する際にGA4が抱える課題がここにあるとも感じます。
GA4はライトユーザーにとってフレンドリーなツールになるでしょうか。「実装設定」と「分析活用」の役割が組織で分離していたとしても、果たして活用できるツールになるでしょうか。
例えば、Googleアナリティクスにそれほど慣れていないキャンペーン担当者が軽く状況を把握するというケースで、GA4は機能するのでしょうか。2~3年後といった近い未来に向けてその土台を作っておきたいところです。
いちしま個人としては、この1年間「GA4迷子にどう手を差し伸べられるか」を頭に置いて取り組んでいきたい所存です。
従来のGoogleアナリティクスでも、導入設計とデータ取り回しとレポート利用はリンクこそすれど、それでも「カジュアルなレポート利用」に対してフレンドリーな顔を見せてくれました。GA4はそれがハードモードになった印象で、実装設定と分析活用が直結しています。限られた標準レポートを除けば実質「レポート設計」から着手しなければならず、カスタマイズした実装設定を行っていればそれを理解しなければなりません。GA4は、実装設定と分析活用がより表裏一体になったツールに感じます。
良い面も厳しい面も両方あると思います。実装設定も分析も一気通貫で行える組織は、現状把握や分析に必要な要素がわかればそのデータを取得できるように柔軟に実装を行えます。組織に詳しい人がいれば、実態に即した展開をやや進めやすい印象です。一方で支援会社と一緒に取り組むところは、どうしてもコミュニケーションのズレや誤解、期待とのミスマッチが起きます。支援側が良かれと思って実装したカスタマイズも、現場のレベルにフィットしないかもしれません。
「お互いに勉強してレベルを上げましょう」といえばそうなのですが、言うは易しですね。難しいです。
GA4は期待の大型新人なのか、転職でやってきた一癖ある策士なのか。
できるだけGA4のポジティブな面に光を当てつつ、GA4迷子にどう手を差し伸べるかを模索したいと思います。
外食チェーンストア、百貨店、Web制作会社(株式会社TAM、デジパ株式会社)、インターネット広告代理店(株式会社アイレップ)を経て独立。2010年にCinciを設立し、のち株式会社真摯として法人化。
マーケティング視点と分析データの根拠を元に、クライアントのデジタル領域のビジネス改善を支援している。a2iセミナー編成委員会。
著書に『Google アナリティクス 実践Webサイト分析入門』(インプレス)。
2024/12/10(火)
オンラインセミナー「【GA4導入・活用術】事業会社と自社サービス担当者が語る!」|2024/12/10(火)
GA4を導入したいけれど、チーム内の理解を得られずに進められない、または導入はしたものの活用しきれていない――そんなお悩みはありませんか? …
2024/11/13(水)
オンラインセミナー「参加無料!超初心者向け!GA4にログインはできた。その次に何をすればいいかわからない人のためのセミナー。サイト改善の知恵袋付きです。」|2024/11/13(水)
GA4にログインしても何が何だかさっぱりわからないことは多いですよね。でも、Webサイトのことは知りたいし、できれば改善点も知りたい…。そん …
2024/10/30(水)
オンラインセミナー「コンテンツのKPIと評価~GA4を使った効果分析~」|2024/10/30(水)
オウンドメディアを運営し、コンテンツマーケティングに取り組む企業が増えていますが、「どのように評価すればよいかわからない」「コンバージョンが …
みなさんこんにちは。渋谷にある大学、日本経済大学で教員をしております、金谷武明と申します。以前はGoogleという会社でYouTubeで検索 …
衆議院選挙が終わりました。選挙のたびに開票の時刻と同時に当選確実が出る「出口調査」の予測が話題になります。 今回、開票と同時に出した主要メデ …
【コラム】最終的に固有名詞で指名検索されるにはどのようなコンテンツマーケティングに取り組むべきか、と考える
株式会社真摯 いちしま 泰樹生成AIの急速な展開にやや戸惑い気味です。普段の業務や調べ物に生成AIを利用する機会が増えましたが、コンテンツ制作やアウトプットの課程が変わ …