コラムバックナンバー
株式会社真摯 いちしま 泰樹
発信元:メールマガジン2021年7月14日号より
プロジェクトが長く続いていたり安定軌道でしばらく経っているのであれば、KPIに質を表す指標を加えるべきでしょう。
・全体の指標からコアユーザーやコア製品群の指標へ
・規模を示す指標から割合や効果、比率を示す指標へ
・アクションやエンゲージメントの重視へ
例えば「ユーザー数」のような全体の規模を示す一般的な指標に加えて質の指標をKPIに設けることで、より取り組みや対象をフォーカスすることができます。全体のユーザー数に加えてコアユーザー数の把握やその割合だったり、フォロワー数に加えてアクティブなフォロワーや発生しているエンゲージメントの状況を把握することで、より次のアクションを絞り込めます。
大きな枠の指標を追いかけていたとき、仮に施策結果と緩やかな相関があったとしても、そこで満足していれば要因にたどり着けません。ユーザー数が増加すれば、往々にして全体の売り上げを押し上げることもあるでしょう。しかしそこからキードライバーが何だったのかを掘り下げなければ、ユーザー数のような大きな枠の指標を動かす「大雑把な施策」を続けてしまいがちです。リソースが限られているのであれば、私たちはKPIのモニタリングから効果的な施策につなげなければいけません。
ゴールを動かすキードライバーは何か。いま追いかけている指標を分解して何がキードライバーか。
KPI設計で、ゴールをどのように因数分解してどの指標を選ぶかは、企業の文化や思想によって異なると思っています。力技で進める企業もあれば手堅く着実に進める企業もあり、両者の視点は異なります。言い換えれば、世の中に流通している一般的なKPI例や他社事例は、参考にはなれどそのままピックアップすべきものではありません。ゴールの因数分解も、「売り上げ」を「客数と客単価」に分解するのと「既存顧客売り上げと新規顧客売り上げ」に分解するのとでは、視点やその後のKPIのピックアップで大きく異なってきます。
プロジェクトの初期はまずは軌道に乗せるのが優先ですから、一般的な指標をKPIに設けても問題ありません。軌道に乗っているのであれば、より掘り下げて質を担保する指標を選ぶことで、より着実な前進につなげられるはずです。
外食チェーンストア、百貨店、Web制作会社(株式会社TAM、デジパ株式会社)、インターネット広告代理店(株式会社アイレップ)を経て独立。2010年にCinciを設立し、のち株式会社真摯として法人化。
マーケティング視点と分析データの根拠を元に、クライアントのデジタル領域のビジネス改善を支援している。a2iセミナー編成委員会。
著書に『Google アナリティクス 実践Webサイト分析入門』(インプレス)。
2026/03/18(水)
オンラインセミナー「GA4×生成AIで改善提案の精度を高める ― AIから「使える施策」を引き出す実践アプローチ ―」|2026/3/18(水)
GA4によるサイト改善は、生成AIと組み合わせることで新しい段階に入りつつあります。 しかし一方で、「AIに分析させても表面的なコメントしか …
2026/02/19(木)
オンラインセミナー「GA4×ヒートマップで成果を出すCVR改善入門」|2026/2/19(木)
本セミナーは、Google アナリティクス 4(GA4)とヒートマップを活用してCVR改善の施策設計と効果検証を再現性高く行うための実践的な …
2026/01/22(木)
オンラインセミナー「検索行動・消費者分析ツール「DS.INSIGHT」の最新機能と活用事例」|2026/1/22(木)
ツール研究会の3回目は、DS.INSIGHTがテーマです。 このセミナーは、どなたでも参加可能です。 一般の方の申込には、ライト会員(登録・ …
【コラム】生成AIは「飼い主」を選ぶ──GA4×生成AIで「使える施策」を引き出すために
アナリティクスアソシエーション 大内 範行生成AIに仕事をさせてみたものの、表面的なコメントしか出てこなかった──そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 「プロンプトが悪 …
【コラム】2026年以降も生き残るであろうアクセス解析業務とは?
株式会社MOLTS/株式会社月曜日のトラ 西 正広こんにちは、月曜日のトラの西です。 私は2006年に社会人となり、社会人1年目からアクセス解析ツールに触れてきました。2026年は、私がアク …
【コラム】生成AIはデータ分析をどう変えていくのか?自動運転レベルに学ぶ3段階の進化へ
アナリティクスアソシエーション 大内 範行2026年が明けました。今年は「生成AIを使ったデータ分析」が、大きなテーマになりそうです。 年初のコラムですし、まずは少し広い視野で、デー …