コラムバックナンバー
株式会社真摯 いちしま 泰樹
発信元:メールマガジン2020年6月3日号より
「誰に何を期待しているのか」とともに「誰にどう期待されているのか」も併せて意識したいです。
マーケティングの「誰に何をどのように売るのか」が川下に降りてきたような命題「誰に何を期待しているのか」は、前のめりで進めるときの視点なのかもしれません。「想定する顧客層に期待している行動」と「結果の事実」との差を分析し、次の打ち手や方向に反映するというのがよくある取り組みです。
一方で「誰にどう期待されているのか」という視点も意識していたいです。どのような人が自分たちにどうあってほしいと思っているのか、あるいは何をしてほしくないのか。顧客に選ばれること、なくてはならないものとして支持してもらうことは、足踏みしたり思うように前のめりで進めなかったりするいま、いっそう必要な視点だと感じます。
顧客からの期待や支持が、必ずしもすぐに売上に結びつくとはかぎりません。しかし昨今の混乱した状況下で、支持いただいている顧客からの下支えの貢献がこの数カ月間少なからずあるというのも見聞きします。
誰が期待しているのか、期待されていることは何か、望まれていないことは何か。
それに対して自分たちの立ち振る舞いや進もうとする方向とどのような差があるのか。
まずは把握することからです。支持してくれている層の声を聞くこと。いまはより、支持してくれる層の力をお借りする方が、安定した方向に駒を進められる企業も多いと思います。私たちは自分たちが思うほど顧客を理解していないのかもしれません。
顧客に選ばれる企業、サービス、プロダクトになること。自分たちの目指す姿や提供価値である「ミッション」を頂点とした企業のあり方でもあり、当たり前の話かもしれません。しかし、持続可能な社会を前提とした「消費は投票」の意識も高まるいま、「誰に何を期待しているのか」という企業側の視点だけでは、支持される企業にはならないのだと感じます。
外食チェーンストア、百貨店、Web制作会社(株式会社TAM、デジパ株式会社)、インターネット広告代理店(株式会社アイレップ)を経て独立。2010年にCinciを設立し、のち株式会社真摯として法人化。
マーケティング視点と分析データの根拠を元に、クライアントのデジタル領域のビジネス改善を支援している。a2iセミナー編成委員会。
著書に『Google アナリティクス 実践Webサイト分析入門』(インプレス)。
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