コラムバックナンバー
株式会社真摯 いちしま 泰樹
発信元:メールマガジン2020年4月22日号より
ダッシュボードは、利用者がすぐに判断できることを求められます。そのため、対象者や用途が異なれば当然、ダッシュボードに盛り込む要素と形式は変わってきます。万人に万能なダッシュボードはなかなか存在しません。
ダッシュボードを設計する際に必要な視点を整理してみます。
そのダッシュボードに含める要素を粒度の大きなKPIだけにするのか、付随する詳細データまで必要とするのかという点が一つ。もう一つは一瞥での概要把握で用途を満たしているのか、選択肢を選んだりレンジを変えたりオンオフや詳細掘り下げなどを求められるのか、というものです。
一般的には、マネージャー視点とプレーヤー視点でダッシュボードに求めるものが変わります。マネージャーはダッシュボードからすぐに意思決定に至ることを必要とし、プレーヤーはより多様なデータの把握に加え、深掘りやセグメント間比較などをした上で結果の確定や傾向を見いだすことを必要とします。基本的にはダッシュボードは両者で分けた方が無難です。
一方で、マネージャーの中には粒度の細かい情報やインタラクティブ性を必要とする人もいます。ビジネスによって求められる情報の質とスピードはさまざまですし、組織におけるポジションによっても変わるでしょうから、リクエストには適切に応えたいところです。プレーヤー視点でも、ダッシュボード上でどこまで探求可能にするのかや、インタラクティブ性の高いカスタマイズレポートで代替できるのではないかといった線引きも考えなければいけません。
結局のところ「誰を対象者とし、どのような用途で用いるのか」に応じて「最大公約数」でダッシュボードを設計することになります。そのときに「情報の粒度」「インタラクティブ性」の2軸を念頭に置けば、展開形式を大きく誤らずに設計できるはずです。
ニュースやメディアで要約されたデータを見る機会が多い毎日ですが、その提供者側になったときに気をつけておきたいものです。
外食チェーンストア、百貨店、Web制作会社(株式会社TAM、デジパ株式会社)、インターネット広告代理店(株式会社アイレップ)を経て独立。2010年にCinciを設立し、のち株式会社真摯として法人化。
マーケティング視点と分析データの根拠を元に、クライアントのデジタル領域のビジネス改善を支援している。a2iセミナー編成委員会。
著書に『Google アナリティクス 実践Webサイト分析入門』(インプレス)。
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