コラムバックナンバー

先行き見えない重い話題が多く、正直なところコラムの話題を何にするのかうまく思いつきません。できるだけ明るい気持ちでキーボードを打っていきましょうか。

この先、経済は低迷するのでしょう。ECや一部のオンラインサービスといった巣ごもり消費では盛況のところもあるようですが、経済の生態系がうまく循環しなくなり始めると、どこも何かしらのネガティブな影響を受けると思います。

デジタルマーケティングに関わる人たちが意識すべきこととして、3つのトピックスを挙げてみます。

1) 大きな穴を塞ぐこと
2) 今後のシフトチェンジに備えて仕込むこと
3) データによる嘘の流布に加担しないこと

◆大きな穴を塞ぐこと

大きな穴を指摘し、それを塞ぐ努力が必要です。例えば経営面であれば現状やキャッシュを把握し、「最悪のケースで何か月間耐えられるのか」から逆算してシミュレーションをするといったものです。部門や施策であれば、費用対効果が大きく見合っていない取り組みを見直したり、チャレンジよりも確実を優先したりというように、リスクを減らすことが必要です。

これは、わざわざ指摘するまでもない内容かもしれません。

◆今後のシフトチェンジに備えて仕込むこと

「アフターコロナ」というキーワードをこの1週間で見かけるようになりました。確かに今後、大きなシフトチェンジが起きると感じます。オフラインとオンラインといった枠組みだけでないでしょう。従来存在していた枠組みが機能しなくなったときに、複数の領域にまたがったビジネスや業務や人が求められるようになります。また、より信頼や安心にも重きが置かれるのでしょう。

これまでのポジションに固執することがネガティブに受け止められる、そういうことも起きるのではないでしょうか。なんとかこの状況に耐えつつ、この後どのように立ち回るのか、それに必要な思考や仕込みができる時期はいまでしょう。さて、いちしまさんはどうするのでしょう(窓の外を眺めながら)。

◆データによる嘘の流布に加担しないこと

データは嘘をつかないはずですが、データを使って嘘をつく人がいます。嘘を拡散させないことはもちろん、より誤解を生まないビジュアライゼーションやメッセージを確実に伝えられる表現で、人々に行動を促すことに責任を持たなければなりません。過去のどんな局面よりも情報の伝達が早いはずです。逼迫した状況でもあり、誤った行動を誘発させないためにも、データに携わる人たちは意識していたいです。


ときどき頭の中にジョージ・ハリスンの曲「All Things Must Pass」が流れます。彼のソロキャリアの代表的な曲の一つですが、作曲されたのはビートルズが解散に向かいつつあった1969年の重い雰囲気の中です。「朝焼けも夕立も、いいことも悪いことも、永遠に続くわけではない、すべては過ぎ去っていくのだ」という悟りのような境地を感じられる曲です。

悟りに至るにはほど遠い存在ですが、この状況に向き合いつつ、この後に向けて動きたいと思います。

コラム担当スタッフ

いちしま 泰樹

株式会社真摯
代表取締役
真摯のブログ

外食チェーンストア、百貨店、Web制作会社(株式会社TAM、デジパ株式会社)、インターネット広告代理店(株式会社アイレップ)を経て独立。2010年にCinciを設立し、のち株式会社真摯として法人化。

マーケティング視点と分析データの根拠を元に、クライアントのデジタル領域のビジネス改善を支援している。a2iセミナー編成委員会。

著書に『Google アナリティクス 実践Webサイト分析入門』(インプレス)。

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