コラムバックナンバー
メールマガジン2011年7月12日号より Cinci いちしま泰樹
どうしても話題が集中しがちなので極力避けているのですが、今回はGoogleアナリティクスのお話。
2011年に入ってこの3か月ほど、Googleアナリティクスは、インターフェースを刷新した新しいバージョンの提供、ベータリリースを含む重要な機能の追加と、インパクトの大きいアップデートが矢継ぎ早に続いています。これほどまでに大きく変化した年は、これまでなかったと思います。
・UIを刷新した新しいバージョンの提供(3月〜4月)
・ユーザー単位の流入元分析「マルチチャネル」のβ版の提供(4月〜)
・サイト速度の分析機能の追加(5月)
・ウェブマスターツールの情報の一部を統合(β)(6月〜)
・「+1」などのソーシャルエンゲージメントの計測機能の提供(6月)
・モバイルのレポートUI等の改善(6月)
・ベンチマークニュースレターの配信(7月)
大小合わせて、ひとまずこのようなところでしょうか。「ソーシャル」領域の計測と分析は時代の流れでもありますが、「検索エンジン最適化」という文字までもがメニュー名に並ぶとは思っていませんでした。
まだ一部の人しか利用できないパイロットベータの機能もあったり、トラッキングコードなどに手を加えないといけない機能もあったりしますが、より多種多様なデータがひとつのツールで集約して把握できる状態になります。
言い換えれば、山のようなデータと向き合うことになります。さあ、どうしましょうか。
各種データが揃っているに越したことはありません。しかし、判断材料が多すぎてかえってどれを見てよいのかわからない、判断が鈍る、数字だらけで拒否反応が出てくる、といったマイナス面も出てくるでしょう。
そもそも、数字は「どうすればよいのか」という「改善策」は提示してくれません。「気づき」はあっても「仮説」を明確に提示してくれることは稀でしょう。それに気づいたり考えたりするのは、数字を受け取る側の私たちです。
多機能になってより多くのデータが取得できるようになったことと、「サイトやビジネスの改善」を結びつけるには、有機的な人間の役割がまだまだ不可欠です(まだまだ不可欠と書いたのは、「ツールによる自動化」という側面もあるからなのですが、ひとまずこれは横に置きます)。
あまり、ツールに振り回されないようにするのがポイントのひとつだと思っています。仮説や目的なくツールを見ていると、ついうっかりいろんなデータを見てしまって、「何をしていたんだっけ」となってしまいます。
仮説や目的を持って数字を見ること、そして、ツールが何かをしてくれるのではなくツールに何をしてもらうのかという視点で取り組むこと。
そう捉えると、「ツールを使いこなす」の意味が少し変わってくると思います。
2025/10/30(木)
オンラインセミナー「Microsoft Clarity×GA4横断分析で実現するサイト改善」|2025/10/30(木)
ヒートマップやセッションレコーディングを導入しているものの、「何を見ればよいのか分からない」「改善施策に繋がらない」と感じたことはありません …
2025/11/18(火)
【大型イベント開催】a2i秋の広告祭 デジタル広告の役割を再設計しよう|2025/11/18(火)
a2i秋の広告祭 デジタル広告の役割を再設計しよう デジタル広告のこれからを半日で学ぶ!豪華11名のスペシャリストが集結! デジタル広告のテ …
2025/10/16(木)
オンラインセミナー「Cookieレス時代に取り組むべき攻めと守りの計測方法」|2025/10/16(木)
近年、AppleのITP(Intelligent Tracking Prevention)や各国のプライバシー規制強化により、従来のCook …
【コラム】広告の効果計測、誰を頼ればいいのか? ―混沌を乗り越える越境チーム作り
アナリティクスアソシエーション 大内 範行広告の計測まわりでふつふつと音を立てるマグマ溜まり 「最近の広告レポート、本当にこの数字に頼っていいのかが疑問なんです」 最近、こんな問いか …
【コラム】わからない・忙しい・お金がないをDMAICで解決する
運営堂 森野 誠之イントロ 小さな会社の支援をしていると、やることはわかっていても進まないことが本当に多いです。理由はほぼこの3つ。 わからない 忙しい お金 …
【コラム】参照元Googleめ、お主は私の知っているGoogleではないのだな……
アナリティクスアソシエーション 大内 範行少し前、空気清浄機を買うのに、生成AIに頼ってみました。 おすすめ候補をリストアップしてもらい、機能やスペックを比較し、こだわっているポイン …