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社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)が2015年10月5日から施行されました。私もまだ会社として個人として、どのように対応していく必要があるのか情報収集中です。誤解による無用な不安を煽る必要はないのですが、やはりすべての情報がこのマイナンバーに紐付いていく可能性があることを考えると、扱いは慎重にしないとまずそうです。

こういう制度が始まった時期は多少の混乱や誤解が生じるのは仕方のないことで、徐々にみんなが学習して、慣れていくと思います。

ウェブ解析の世界でも、そういった劇的な変化が生じることも多々あります。ウェブ解析データはウェブサイトの個々の利用状況を収集しているので、マイナンバーと同様、個人情報とかプライバシーといった観点から、必要以上にリスクを回避するような傾向が出てくるのは致し方ありません。

プライバシーとは関係ない背景から出てきたものも含めて、最近では、次の二つがウェブ解析周りのデータ収集に関するホットな話題でしょうか。

・日本のYahoo!検索がSSL化に伴い検索キーワードが取得できなくなった
・iOS 9のコンテンツブロック機能でGoogle アナリティクスのデータ収集が制限される場合もある

このようにデータ収集が事業社側の仕様変更や、ユーザー側の設定などで制限されて、今まで取得できていたデータがある時点から、全く取得できない、あるいは、一部が取得できなくなることは今までもありましたし、今後も起こるでしょう。

ピンポイントで直接影響のある事業をやっている場合や、インターネットそのものが根幹のビジネスになっている場合でなければ、一般的には他社との競争条件は同じなので、その条件下で、別の定量的、あるいは定性的な情報で補完できないかを考えるのがよいと思います。

対症療法としては、冒頭のマイナンバーのくだりでも書きましたが、当初は多少の混乱がありますが、大抵自然に様々なアイデアを言い出す人がいて議論は収束していきます。そういう情報をきちんと咀嚼し対応するのがよいと思います。

そしてお薦めしたいのは、一旦ウェブ解析のような緻密で詳細なデータから離れてみるということです。

手軽にデータが収集できるのが当たり前の環境に居ると、データが取得できなくなると茫然としてしまいますが、特にインターネット以前ではユーザー行動データの取得は簡単ではありませんでした。紙のアンケートをしてみたり、様々な工夫をしながらデータ収集に努めていた訳です。

ウェブサイトの利用行動データを収集するのは、ウェブサイトを使うユーザーの利便性を高め、その結果としてウェブサイトの直接的間接的投資対効果を高めるという目的です。

そのためには別にウェブ解析でしか取れないデータに拘る必要もないわけで、例えばウェブサイトで何かのタスクを知人に実際やってもらう簡易なユーザーテストをしてみるとか、自分で競合他社のサイトをよく見る、あるいは実際に使ってみる、といった比較的簡単にできることもあります。

データがない、取れないと嘆く前に、まだまだやれることがないかをこういう機会に振り返ってみるのもよいのではないでしょうか。

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