コラムバックナンバー
メールマガジン2015年4月15日号より a2i代表 大内 範行
DMP、マーケティングオートメーションといった言葉が賑やかになっています。
一方で、実際に導入したがうまく行っていない、という話がそろそろ聞こえるようになってきました。一例を挙げてみましょう。DMPで、大量のCookieを持っているというDMPの導入を進めたが、自分たちが推し進めようとするモバイルアプリでは、まったく該当するオーディエンスがいなかった、というようなお話です。マーケティングオートメーションについて言えば、セグメントごとにシナリオを分けてメールを出し分けようとしても、運用がおいつかない、といった話です。そもそも、その程度のことなら、今までもメール管理ツールなどで、できたことかもしれません。
これはほんの一例ですが、どの話も「それ意味ないじゃない」とか「やる前からわかってるよね」とかツッコミが入りそうです。
バズっている場所から少し引いて見れば、3年-5年周期ぐらいで、そういったバズワードが出てきて、海外事例や成功事例に刺激を受けて、準備もなく導入して痛い目に遭う、というサイクルが常に繰り返されてきています。
同様に時期を同じくして「バズワードに振り回されるな」といった記事が出てきます。そして、「目的をまず明確にしましょう」「組織をちゃんとしましょう」といった「正しい」記事が、いつか来た道をトレースしていきます。
さて、今日の話はこのバズワードに乗ると、成長するタイプの人がいる、というお話です。
以下の3つのタイプの関わり方をした人は、このバズワードのざわざわとした森の中で、まるでサーフィンで波を乗りこなすかのように成功を実現し、成長していきます。
1) 本質的な自分の強い興味、課題と一致した人
2) 構造や技術に入り込む人
3) そのビジネスの仕組みを作る人
1)は、事業会社でそのプロジェクトを推し進める人、または並走する形でコンサルとして関わる人です。たとえば、SEOの場合は、検索キーワードに強い興味を持って、検索している人そのものに強い興味を抱いて、深く調べていく人です。強い自分の興味と結びついていますので、多少の失敗は乗り越えて結果を残していきます。
2)は、プロジェクトの技術面に関わる人で、たとえばDMPについて言えば、カスタマージャーニーや統合データと言われているものが、具体的な部品として何を指すのか、そして、そのつなげ方はどうするのか、といった点で追求していく人です。
3)は少し稀な例ですが、ベンチャーの社長や事業部長のような立場で、そのバズワードの中でビジネスの立ち位置を定めて、売る仕組みを作っていく人です。
アナリティクスアソシエーションで、講師選びをするときは、僕自身、無意識のうちに、そんな視点で、講師選びをしているように思います。
今回 4月23日開催のアナリティクスサミットでは、たとえば、DMPのお話は2つのセッションで取り上げられます。
一つはオリックス生命保険の山本様のお話。顧客への訴求の本質を、DMPを基礎にして、テレビコマーシャルの効果まで含めて計測分析しようとする取り組みです。
もう一つはヤフーDMPについて、まさにその仕組を構築しているヤフーの方のお話です。
本質的で、正しい知識に触れる、またはその仕組や構造に触れることができる。
そんな興味が、僕らの活動を支え、みなさんが足を運んでくれているのだと思います。
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