コラムバックナンバー
メールマガジン2013年4月23日号より 石井 陽子
レポート先のお客さまや上司の方からこんな苦情を言われたことはありませんか?
「こんなのが出てきても、どうすればいいのかわからないよ」
「見にくいんだけど」
「こんなこと知ってるんだけど」
「結局、何が良くないの?」
誰しも苦情を言われたくて、レポートしたつもりは無いのに、こんなことを言われてしまった・・・
このようなことがなぜ起きるのでしょうか。
それはレポート相手との「期待値合わせ」ができていないと起こってしまいます。
以前のコラム「アクセス解析ってなに? データ・サイエンティストへの道」でも、その重要性に関して少々触れさせて頂きましたが、今回は、その続編として、レポート相手との期待値合わせをどのように行うのが良いか、そのポイントをまとめてみました。
ポイント1 レポートの目的を書いて、相手に確認する
「こんなのが出てきても、どうすればいいのかわからないんだけど」
このような反応が出てしまうケースでは、
相手が知りたいことは具体的な改善策なのに、提出したレポート自体は単なる数値的な事実にとどまっているなど、レポートに期待している範囲つまり、このレポートをもって何を知りたいかという「ゴール(目的)」のズレによって起きます。
レポート相手の方が、具体的な改善策までを知りたい場合には
・事実から問題の所在をとらえる(アクセスログからわかるところ)
・問題が起きている要因を仮説立てる
・改善方法を検討する
というタスクが必要になりますから、アサインするスタッフも変わってくる可能性がありますよね?アウトプットもログのレポートだけでなく、サイトの問題点を指摘したものや、具体的な改善プラン(構成案など)もセットにしなくてはなりません。
こうした意識のズレがおきないためにも、
レポートを始める前に『本レポートで知りたいことは○○である』と文章にしたものを、レポート相手と共有します。これによってトラブル発生の半分以上は回避できると言っても、過言ではないと思っています。
ポイント2 レポートの目次/概要/アウトプットサンプルを見せて反応を見る
レポート業務が始まったらすぐ、ツールの設定状況や数値の取得状況などをチェックしますが、その後は
・どんな章立てで(目次)
・それによってどんなことが分かりそうか(概要)
・どのようなアウトプットに出来そうか(アウトプットサンプル)
この3点について、(提案時に共有できていたとしてももう一度)レポート相手にレビューをして、認識合わせを行うことを勧めます。
レポートを始める段階では具体的に欲しいアウトプットが出てこない場合も、実際の章立てやサンプルを見せることで、「こういうものは見れないのか」「ここまでは知りたい」といった意見を頂けるケースも多く、ここでのレビューをしておくことで相手の勘所もわかるというのも利点です。
また、実際に解析ツールの設定を調べてみると、想定していたものが全然とれておらず、「知りたいのはそこだったのに」といったトラブルにならないよう、計測状況の報告もこの段階で共有しておきたいものです。
アウトプットサンプルは、過去のレポートなどから実際のイメージがわかるものを提示しましょう。これにより相手が絵的な表現が好きな人なのか、数字を紐解いていきたい人なのかが反応でわかりますから、レポートし終わった後に「見にくいんだけど」といったことを言われるリスクが格段に減ります。
ぜひ、参考にしてみてください。
2026/01/22(木)
オンラインセミナー「検索行動・消費者分析ツール「DS.INSIGHT」の最新機能と活用事例」|2026/1/22(木)
ツール研究会の3回目は、DS.INSIGHTがテーマです。 このセミナーは、どなたでも参加可能です。 一般の方の申込には、ライト会員(登録・ …
2025/12/03(水)
オンラインセミナー「GAの分析とモニタリングの適材適所ガイド― Looker Studio、探索、スプレッドシート、MCPサーバーの使い分け」|2025/12/3(水)
このセミナーでは、Google アナリティクス 4(GA4)のデータを効果的に活用するために、目的に応じた最適なレポート機能の選び方と使い分 …
2025/11/18(火)
【大型イベント開催】a2i秋の広告祭 デジタル広告の役割を再設計しよう|2025/11/18(火)
a2i秋の広告祭 デジタル広告の役割を再設計しよう デジタル広告のこれからを半日で学ぶ!豪華11名のスペシャリストが集結! デジタル広告のテ …
【コラム】生成AI時代 データ分析に必要な”料理人のスキル”は?
アナリティクスアソシエーション 大内 範行「生成AIでデータ分析は、どこまで簡単でおいしくなるのだろうか?」 今年最後のコラムです。来年に向けてそんなテーマを考えてみたいと思います。 …
【コラム】AIの活用が進む今だからこそ、デジタルに依存しすぎない視点を
Yuwai株式会社 田中 広樹a2i秋の広告祭が終わりました。ご参加いただいた方、ご登壇いただいた方、会場の運営をいただいた方皆さまに感謝を述べたいと思います。ありがとう …
【コラム】AI自動化が進むマーケティングの未来 あなたはどう生きるか? a2i秋の広告祭の実感
アナリティクスアソシエーション 大内 範行a2i秋の広告祭が終わりました。 この「a2i秋の広告祭」は、「祭」と銘打った割には極めてマジメなイベントでした。 このイベントを構想して、 …