【メルマガコラム】白熱する議論 - AIの導く結果について

Rejoui 菅 由紀子 発信元:メールマガジン2017年8月9日号より Rejoui 菅 由紀子

このところAIに関連する議論を目にしない日はないように感じます。ここ最近で特に盛り上がったのは、NHKの「AIに聞いてみた」でしょうか。

------------------------------------------------
NHKスペシャル AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン

『AIに聞いてみた』の疑問点を「NHKに聞いてみた」 
------------------------------------------------

私も録画視聴しましたが、SNSではリアルタイムにかなり多くの議論が行われていました。特に「相関関係と因果関係の混同」を指摘する投稿が最も多かったように思います。上記に挙げたITmedia の記事は、多くの視聴者が受けた懐疑的なポイントをおさえてNHKに質問したもので、個人的には非常に共感を覚える内容でした。

社会問題とあらゆる統計データという、これまでも当たり前のように行われてきたことを大量のデータを用い、かつ網羅的に組み合わせたアプローチと、AIというキーワード、センセーショナルな「提言」で多くの人の興味をひく番組であったと思います。

道具に頼り切り本質がなおざりにされることは、AIに限らずデータの利活用のシーンでは多く起こっています。そんな昨今、こうしたことがきっかけで議論が活発化することは非常に好ましいと感じます。私自身、統計学の入門講座では「国別のチョコレート消費量とノーベル賞受賞数の相関」などを挙げて解説することがありますが、それに似た例も多くあったように感じます。

AI(およびAI的な自動化・効率化のツール)に活用される技術には様々なものがあり、またそれらが複雑に組み合わされて実現されています。この番組自体はもちろん娯楽として楽しめば良いのですが、本質を正しく捉えるためには、統計の基本的なスキルと、どのような技術・方法でそれが構成されているのかを把握できる力は今後まさに求められてくるところであると思います。

ほぼ時を同じくして、IPA(情報処理推進機構)から「AI白書2017」が刊行されました。昨今のAIブームを受けての刊行だと思いますが、技術動向、利活用事例、各国の政策や制度面の課題など網羅的に記されています。夏休みの読書にはすこしボリュームがありますが、専門的な技術解説などはさほど多くなく、AIの概要が把握できますのでおすすめ致します。


★メールマガジンのバックナンバーはこちら