活動報告

開催日時 2026/03/18(水)
会場 オンラインセミナー

セミナー概要

生成AIの登場でGA4によるサイト分析と改善は、新しい段階に入りつつあります。
一方で、「AIに分析させても表面的なコメントしか返ってこない」という悩みもよく聞かれます。

本セミナーでは、株式会社HAPPY ANALYTICSの小川 卓氏が、GA4 MCPサーバーとClaudeを活用した生成AI分析の実践的な進め方を解説しました。
単なるツールの操作ではなく、生成AIを「育てる」という視点から、より実務で使える改善提案を引き出すための考え方と手順が共有されました。
後半では、2025年末に英語圏でリリースされたGA4のアナリティクスアドバイザーについても、現時点での機能や注意点が紹介されました。

企画者からのコメント

大内 範行(アナリティクスアソシエーション代表)

今回のセミナーで、生成AIの出す提案をヒントに、HAPPY ANALYTICSのコンテンツを追加する下りが印象的でした。自らご自身のサイトで実践し、背景にあるAIの育て方も、とても説得力がありました。今後も小川さんの活用を共有いただく場を持ちたいと思います。

セミナー内容

  1. 生成AI×GA4で広がる分析・改善の可能性
  2. 冒頭では、GA4運用における課題感として、月次レポート作成の負荷、操作の難しさ、改善提案の時間コストなどが挙げられました。そこに生成AIを組み合わせることで、分析・改善業務の大幅な効率化が可能になるという全体像が示されました。
    分析改善プロセス「DMAIC」のうち、特にA=Analyze(分析)とI=Improve(改善)の領域に焦点を当て、スキルレベルに応じた活用イメージが提示されました。

    ※ DMAIC = データに基づく品質改善・業務改革の5つのステップ(Define=定義、Measure=測定、Analysis=分析、Improve=改善、Control=管理)です。

  3. MCPサーバーによるGA4と生成AIの連携と実践フロー
  4. GA4と生成AIをつなぐ「MCPサーバー」の仕組みと、Google Cloud Platform上でのセットアップ方法が紹介されました。Claude、ChatGPT、Copilot Studio、Gemini CLIなど複数の生成AIサービスとの接続が可能ですが、設定のしやすさとローカル実行による安全性の観点から、Claude Desktopが推奨される理由が解説されました。
    続いて、実際のデモを通じて、期間比較→要因の深掘り→改善案の立案→予測シナリオ作成→資料化までの一連の流れが紹介されました。
    「改善案レポート作成プロンプト」と「施策評価レポート作成プロンプト」という、すぐに使える2種類のプロンプトテンプレートも提示され、サイト全体の分析から個別施策の効果検証まで、生成AIを用いた実務フローが具体的に示されました。

  5. 分析・改善提案の精度を上げるポイント
  6. 本セミナーで最も強調されたのが「生成AIに自社サイトの情報を学習させること」の重要性です。
    事前情報を何も与えない場合、出てくる改善案は一般論にとどまりがちです。一方、サイト構造・ゴール・KPI・制約条件・過去施策・競合情報などをしっかり伝えることで、提案の精度が大きく向上することが、実例の比較を通じて示されました。生成AIの「プロジェクト機能」を活用して学習内容をまとめて保存する方法も紹介されました。

  7. 改善案の具体化と実装の自動化
  8. 出てきた改善案を実行可能なレベルまで落とし込むために、生成AIと壁打ちしながら指示書を作成するアプローチが紹介されました。CSS/HTMLコードの生成、ワイヤーフレーム、タグマネージャーの設定内容まで含んだ指示書を作ることで、制作担当者にそのまま渡せる状態が実現できることが示されました。
    さらに応用編として、Claude Codeを使ってブラウザを操作する事例も紹介されました。WordPress上のタイトル・ディスクリプションの一括修正、FAQページの増強、関連記事の追加といった実装作業まで、AIに任せることが可能になっています。

  9. GA4 アナリティクスアドバイザーの現在地と役割分担の考え方
  10. 後半では、GA4の新機能「アナリティクスアドバイザー」について解説されました。事前設定不要で利用でき、簡易的な数値集計や期間比較には有効である一方、セグメント・ファネル・経路分析などでは誤った数値を返すケースがあること、現時点ではサイト固有情報の学習機能が用意されておらず改善提案が一般的な内容にとどまる傾向があることなど、機能的な制約も整理されました。

まとめ

今回のセミナーで特に重要なポイントとして挙げられた点は、以下の3点です。

  1. 生成AIを「育てる」という視点:生成AIを、能力は高いが自社固有の情報を持たない存在として扱い、サイトの目的・KPI・制約条件・過去施策などの情報を丁寧に伝えることが、使える改善提案を引き出す鍵となります。
  2. 会話形式で具体化する:一発で完成形を求めるのではなく、生成AIと壁打ちしながら施策の詳細を詰め、最終的に実装者が動ける「指示書」の形までアウトプットを具体化することで、実務で使える成果物が生まれます。
  3. 役割分担の見極め:AIに任せられる部分と人間が担うべき部分を切り分けることが重要です。意思決定や責任、組織を動かす力は人間に残り続ける領域であり、AIの進化が早いからこそ、自分たちが何に時間を使うべきかを常に考える姿勢が求められます。

2025年が「生成AIで何ができるかを調査する1年」だったとすれば、これからは生成AIを使って実際に成果を出していく段階に入っていくと示されました。本セミナーで紹介された実践的なアプローチは、GA4を活用した分析・改善業務の次の一歩を考える上で、大きなヒントとなるはずです。

レポート執筆:a2i編集部

関連リンク:セミナーのお知らせページ
「オンラインセミナー「GA4×生成AIで改善提案の精度を高める ― AIから「使える施策」を引き出す実践アプローチ ―」|2026/3/18(水)
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