a2iコラム
メールマガジン2011年3月23日号より 代表 大内 範行
まだ余震が続き、決して落ち着いたと言えるにはほど遠い状況です。
一方で電車の運行やテレビ番組など、地域によっては日常の生活がもどりつつあるように見えます。迷いつつもこのメールマガジンを再開させていただきます。
今回、あらゆる場面で、現場の人々、特にその道のプロフェッショナルが危険を厭わずに誠実な仕事を進めていく姿が印象的でした。
彼らの動きは早く、自ら率先して判断し、動いていきます。経験とスキルに基づいて進んでいく真摯な姿勢は、私たちに多くの信頼と希望を与えてくれています。
一方で責任ある場所にいる企業や幹部や政府の会見、公式発表、それを解読するメディアは、私たちの疑問や不安を解消することができていません。
そのギャップを埋めるようにネット上には、経験者や専門的な知識を持った人々が、次々にわかりやすい解説を行っていき、あっという間に私たちの間を伝搬していきました。
これほど多くのスペシャリストが日本にはいるのか、とうれしい驚きを持つ一方で、なぜ、肝心の場所には、データに基づいてわかりやすく説明できる人材がいないのだろう、と胸が締め付けられるような憤りを覚えました。
さらに印象的だったのは海外の反応です。特にアメリカは、独自のデータ収集を行い、そのデータに基づきスペシャリストが判断を下していくように見えます。米国のエネルギー長官は、ノーベル賞受賞の物理学者です。下から上までスペシャリストが配置され、スピードをもたらしているのは、上層部の掛け声ではなく、組織そのものなのだというのが実感されます。
日本には多くのスペシャリスト=職人がいます。個人やチームの優秀さは、建築、製造、芸術や科学、スポーツ選手たちの海外の活躍を見れば明らかでしょう。
しかし、海外から評価される人やチームは、なぜか主流からはずれた一匹狼のように見え、日本の「主流」と「ずれ」があるように見えます。
データに基づき現場が率先して動ける組織、それを理解できるリーダーがいる組織、私個人はそういったチーム作りの重要性が明らかになってきているように感じています。
経験とデータに基づき動いていけるスペシャリストが、もっと活躍できる国になる。ゆっくりだがそれはやがて大きなうねりになっていくだろう、と感じています。
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