コラムバックナンバー
メールマガジン2016年7月13日号より 真摯 いちしま泰樹
それが一番優先して計画されることは少ないけれども、サイトでもアプリでも構築時に「メジャラブルな状況」を整えておくことは大事ですよというお話。例えばWeb制作の領域では、企画アイデアやコンテンツ内容やUXが重要な構築要件になることはあっても、「計測しやすい状況にすること」は要件として挙がらないのでは?と推測します。私はWeb制作会社に属しておらず、あくまで周辺で見聞きした限りでの推測ですが、サイトの現状把握や分析を見据えた環境整備をしっかりと手掛けられるWeb制作会社は、少ない印象です。アナリティクスはUXほどセクシーではないのかもしれません。
アイデアやコンテンツ内容やUXをまずは優先してほしいのはそのとおりです。一方で、プロジェクトにゴールがありKPIが設けられるのなら、構築の段階で「できるだけ計測可能な状況」を整えておけば、運用フェーズでの状況把握や分析が圧倒的にしやすくなります。
例えばもっと小さなプロジェクトであるランディングページの制作などでは、きちんと計測することを前提とすることが多いですよね。
コンバージョンや重要アクションの周辺はもちろん、ユーザーの行動意図やユーザー属性、閲覧コンテンツの属性などを「できるだけメジャラブルな状況」にするのは、サイト構築後では難しくなってきます。
Web担当者やディレクターの業務が非常に多岐に渡っているのは承知しつつも、このあたりがケアされていると、その後の運用改善フェーズでは大きな差が出てきます。
重要な項目を挙げてみます。
・クリックやページ遷移などユーザーの意図や行動の変化がわかるポイントを設ける
・できるだけURLにパーマリンクを設ける
・ディレクトリ構成には規則性を持たせ、文字列などでコンテンツの属性が判別できるようにする
・ログイン状態や会員種別などのユーザー属性が判別できるようにする
項目をいくつか挙げてみましたが、そのユーザーがどういった人かや、そこでの行動意図が推し量れるような環境は、ある程度は作り出せます。そうすると当初の企画アイデアの検証が容易になり、改善活動につなげやすくなります。ここの整備がおろそかであれば、分析に時間がかかる上に得られる情報は限定され、改善の根拠が弱くなります。
アナリティクスの領域を得意とする人は、どちらかといえば分析から改善のフェーズに携わることが多い印象ですが、もう少し初期の構築面でサポートできる仕組みができれば良いのでしょう。できるところから取り組みをしたいです。
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