コラムバックナンバー
メールマガジン2016年4月6日号より ALBERT 菅 由紀子
この数年、DMPの導入・運用のプロジェクトに多く関わって来ました。WEBサイト、メール、DM、DSP、アプリへの連携等、チャネル横断の施策展開は非常に多く行われるようになってきたと感じます。ただし、チャネル内での施策実行の効率化も継続して行うことの必要性を昨今深く感じています。私が携わったもののなかで、やはり多いのは、メールに関する課題です。「もっと効果を上げられないのか」「メールを送り過ぎではないか」などといった課題は、どのプロジェクトでも絶えず課題として挙がります。今回は、とある雑貨通販の事例を紹介したいと思います。
この企業においては、全顧客に対して一律で配信されるメールの開封率は約8%でした。カテゴリに特化したメルマガや、セールの告知など、一律のメルマガの種類は10種類ほど、そのほかにアクションデータを元にしたメルマガを10種類ほど配信していました。アクションデータを元にしたメルマガの開封率は30%超と非常に高い効果を得ていました。ところが、アクションデータを元にした施策が増えるに連れて1人あたりが接触するメールの総数が増え、効果は徐々に下がっていきました。
キャンペーンマネジメントツールやマーケティングオートメーションツールでは、1日あたりの最大接触数を設定したり、接触する施策の優先度を設定したり、タイミングの最適化を行えるものが殆どではないかと思いますが、それらのツールにどのように設定するか、あるいはパラメータのチューニングをどのように行うかを検討するためには、分析を行うことが不可欠です。
このケースでは、メールに対するアクションデータを用いて、[どのような商品カテゴリのメールに反応が良いのか] という視点で顧客を分析しました。メルマガごとに特化しているカテゴリがある場合はそのカテゴリを、一律配信の場合は、どのカテゴリの紹介を行っていたかでカテゴリを特定し顧客の分類を実施しました。大半の顧客は、過去に購入してきたカテゴリと、メールで反応しているカテゴリが一致していましたが、一部の顧客についてはこれが異なっていました。この企業においては、メルマガの体系自体を見直すとともに、パーミッションを顧客に入れなおしてもらうということを定期的に行っていただくようになりました。
そのほかのプロジェクトでは、 最適な配信の時間帯を特定する、メールに反応が期待できない人を推定する、といったことにもチャレンジしています。メールに反応が期待できない人については、他のチャネルで接触するという施策を実行に移すケースが増えてきています。それらについては、いずれまたご紹介できればと思います。
2024/04/11(木)
オンラインセミナー「GA4レベルアップ!「探索」徹底解説と「BigQuery」活用法」|2024/4/11(木)
本ウェビナーは「GA4には少し慣れてきたが、まだまだ活用できていない」「探索を使いこなしたり、BigQueryとの連携活用にもチャレンジして …
2024/03/14(木)
オンラインセミナー「なぜ私たちは自ら生み出したKPIに追われるのか?」|2024/3/14(木)
本ウェビナーでは、マーケター、データ分析者、事業の意思決定者ら、専門家にとって有益な場となるよう、名著「測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は …
2024/02/21(水)
オンラインセミナー「生成AI時代到来 今後のSEOのポイントを考える」|2024/2/21(水)
2023年は生成AI・SGE(Google Search Generative Experience)・Bardの登場、Bingの躍進など、 …
【コラム】車座分析のススメ サイト改善のよいタスクチームが組めるか?
アナリティクスアソシエーション 大内 範行前回は「広告予算再考」と題して「どんぶり勘定のススメ」について書きました。ただ、状況が悪化しているとはいえ、それでも広告は各プラットフォーム …
【コラム】ユニバーサルアナリティクス より自由度が高くなったことによる GA4 の弊害
株式会社JADE 村山 佑介こんにちは、株式会社JADEの村山です。過去にはa2iのセミナーで数回、Googleアナリティクス についてのセミナー等に登壇をさせていただ …
今回のテーマは、「【コラム】ポストCookie時代、AI時代? その前に、2024年は顧客理解の再定義を」の続きです。顧客理解を深めることで …