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この数年、クラスター分析を実施し、得られた結果をCRM施策に活用するというプロジェクトに多く関わってきました。顧客の特徴を把握し、施策に活用できるよう分類したいというケースにおいて、クラスター分析は極めて有用な手法であると考えます。特にこの1~2年は、DMP(プライベートDMP、パブリックDMPともに) を導入する企業が増え、各データが繋がることによって、より対象者の特性が把握しやすくなってきていると感じます。DMPでデータが繋がる、というのには大きく下記の2つのケースがあります。

1)プライベートDMPの構築により、自社内の異なるチャネル/システムのデータが連携されるケース
チャネルごとに別のシステムを用いていた、あるいは事業部ごとに別のシステムを用いていたため、同じ顧客であっても会員IDが異なっていたという企業は多く存在していました。それらの企業でデータが統合され、すべての顧客を同じIDで一元管理できるようになってきました。このことにより、顧客の各チャネルでの行動履歴や属性情報を全て組み合わせて分析ができるようになっています。データが統合されることにより、顧客1人1人の情報は増加しますので、よりその顧客の行動は把握しやすくなります。

2)パブリックDMPとプライベートDMPの連携により、他のデータソースと連携されるようになるケース
パブリックDMPとの連携により、自社の顧客が、外部ではどのようなアクションを行っているかが把握できるようになっています。これは特にインターネット広告の施策考案においては非常に有用です。

上記のようにデータがつながったことにより、最近では、下記のデータを全て用いて顧客をクラスター化するということが可能になってきています。

– オウンドメディアの行動履歴データ
 (アクセス履歴、購入履歴、問い合わせ履歴などチャネル別に全て)
– ペイドメディアのデータ
– ソーシャルメディアのデータ
– 性別、年代、居住地など属性情報データ

データが増えるにつれ、分析対象とする変数の取捨選択の難易度は高まりますが、顧客の顔はより把握がしやすくなってきているため、施策の考案はより具体的に、かつチャネルごとに考案するということが行えてきていると感じます。次回は、分析結果を活用した施策の事例をご紹介したいと思います。

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