コラムバックナンバー
メールマガジン2014年4月1日号より a2i代表 大内 範行
先日、3月の初旬にa2iの名古屋セミナーがありました。アクアリングの松井さんの企画で、今回は素晴らしいセミナーになったと思います。3名の方が登壇しましたが、その中で、リンナイ株式会社の福本氏の事例が圧巻でした。
【活動報告】a2i@名古屋「企業ウェブ担当者 顧客視点のアナリティクス活用事例」
リンナイ株式会社 福本氏のお話は、メーカーのダイレクト販売事例でしたが、メーカーがウェブで直販をした成功事例というのは、今まで聞いたことがありませんでした。それが、部品販売という特定の分野とはいえ、20%以上のEC化率という実績ですから驚くべきものです。東京でもぜひ講演の機会を作りたいと思う、おすすめしたいセミナーの一つです。
福本さんがはじめたウェブ事業は、経営企画室からスタートしたそうです。リアルの事業が中心の会社で、ウェブ事業が経営企画室からはじまったという事例は、多いと思います。社長直轄のトップダウンというよさがある一方、共通した悩みとして社内調整の苦労があるようです。
ウェブ事業が、既存の商流とバッティングしたり、自分たちの部門にメリットが少なかったり、また人材を外部から連れてきたり、組織の位置づけなど、社内の拒否反応を受けてうまく行かない理由はそれこそたくさん思いつきます。
言うまでもなく、社内の協力を得なければ、ウェブ事業も進めることが難しくなりますので、社内調整に失敗すれば成功は遠のいてしまいます。
福本氏の後半のお話は、デジタル部門が共通に持つ悩み「社内調整」についてでした。そこでお話いただいた事例は、どれも社内調整などという生易しいものではなく、まさに社内をお客様と想定した、顧客満足度向上の取り組みでした。
営業部門に対しては一緒に販売促進に取り組み、開発部門に対しては顧客のクレームや要望をうまくフィードバックし、協力会社に対してはウェブ制作を請け負うなど、大変な時間と労力が注がれています。まさに地道な関係作りを行ってきた成果だといえます。
「顧客満足度」について、私は専門的に勉強したわけではありませんが、「いいものを作れば売れる」という発想を転換し、「いかに顧客の声に応えるか」がビジネスとして大事だ、という顧客中心の根本をなす取り組みです。
「クレームや要望を聞いた場合、購買率が向上する」「適切な対応を取るとリピート率が向上する」「悪い評判はよい評判よりも影響が大きい」といった経験則から、製品の品質以上に重要な指標とも言えるものです。
福本氏の社内調整の取り組みは、相手の部門の立場にたち、社内満足度向上を追求することで、ウェブ事業の成功につなげるとても大切な取り組みだと感じました。「社内満足度」は実はとても大切で、「社内満足度向上」の取り組みを進めることで、営業企画や製品開発の好循環のサイクルが回せるようになります。それは、結果的にウェブにアクセスする本当の「顧客満足度向上」にもつながるのだと思います。
そして、リンナイ株式会社に限らず、私が耳にして来た多くの成功事例で、社内調整の課題克服という成功物語が、必ず入っていたことに気づきました。
今回の福本氏の講演を聞きながら、結局ユーザー中心になれる人は、社内満足度も同様に向上させる力があるのだな、と改めて実感しました。
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