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レポート先のお客さまや上司の方からこんな苦情を言われたことはありませんか?
「こんなのが出てきても、どうすればいいのかわからないよ」
「見にくいんだけど」
「こんなこと知ってるんだけど」
「結局、何が良くないの?」

誰しも苦情を言われたくて、レポートしたつもりは無いのに、こんなことを言われてしまった・・・

このようなことがなぜ起きるのでしょうか。
それはレポート相手との「期待値合わせ」ができていないと起こってしまいます。


以前のコラム「アクセス解析ってなに? データ・サイエンティストへの道」でも、その重要性に関して少々触れさせて頂きましたが、今回は、その続編として、レポート相手との期待値合わせをどのように行うのが良いか、そのポイントをまとめてみました。

ポイント1 レポートの目的を書いて、相手に確認する

「こんなのが出てきても、どうすればいいのかわからないんだけど」
このような反応が出てしまうケースでは、
相手が知りたいことは具体的な改善策なのに、提出したレポート自体は単なる数値的な事実にとどまっているなど、レポートに期待している範囲つまり、このレポートをもって何を知りたいかという「ゴール(目的)」のズレによって起きます。

レポート相手の方が、具体的な改善策までを知りたい場合には

・事実から問題の所在をとらえる(アクセスログからわかるところ)
・問題が起きている要因を仮説立てる
・改善方法を検討する

というタスクが必要になりますから、アサインするスタッフも変わってくる可能性がありますよね?アウトプットもログのレポートだけでなく、サイトの問題点を指摘したものや、具体的な改善プラン(構成案など)もセットにしなくてはなりません。

こうした意識のズレがおきないためにも、
レポートを始める前に『本レポートで知りたいことは○○である』と文章にしたものを、レポート相手と共有します。これによってトラブル発生の半分以上は回避できると言っても、過言ではないと思っています。

ポイント2 レポートの目次/概要/アウトプットサンプルを見せて反応を見る

レポート業務が始まったらすぐ、ツールの設定状況や数値の取得状況などをチェックしますが、その後は

・どんな章立てで(目次)
・それによってどんなことが分かりそうか(概要)
・どのようなアウトプットに出来そうか(アウトプットサンプル)

この3点について、(提案時に共有できていたとしてももう一度)レポート相手にレビューをして、認識合わせを行うことを勧めます。

レポートを始める段階では具体的に欲しいアウトプットが出てこない場合も、実際の章立てやサンプルを見せることで、「こういうものは見れないのか」「ここまでは知りたい」といった意見を頂けるケースも多く、ここでのレビューをしておくことで相手の勘所もわかるというのも利点です。

また、実際に解析ツールの設定を調べてみると、想定していたものが全然とれておらず、「知りたいのはそこだったのに」といったトラブルにならないよう、計測状況の報告もこの段階で共有しておきたいものです。

アウトプットサンプルは、過去のレポートなどから実際のイメージがわかるものを提示しましょう。これにより相手が絵的な表現が好きな人なのか、数字を紐解いていきたい人なのかが反応でわかりますから、レポートし終わった後に「見にくいんだけど」といったことを言われるリスクが格段に減ります。

ぜひ、参考にしてみてください。

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