コラムバックナンバー
メールマガジン2012年3月6日号より Cinci いちしま泰樹
ツールやプラットフォームありきでビジネスの取り組みを考えてはいけません。「自分たちはこういう取り組みがしたくて、そのツールはその取り組みに活用できるのか」という視点は常に持ち合わせていたいものです。
この数か月間、クライアント様からいただくお問い合わせで、Googleアナリティクスの新しいバージョンに関するものが増えました。特に、「いままで利用していたこの機能、このレポートは、新しいバージョンではどうするのか」という内容が多いです。これまで慣れていた方法から新しいものに移行する際に、とまどいがある様子がうかがえます。
3月2日、Googleアナリティクスの新しいバージョンのインターフェースがまた更新され、レポート表示やサンプリングに関する機能も追加されました。機能面ではありがたく思う一方で、Web担当者様のさらなる困惑も想像でき、手放しで喜べるものでもなかったりします。個人的にも、「機能の説明」に時間を費やしたくありません。
新しい期が始まる時期というのもあるのでしょう、その他のツールでも、新機能の追加や刷新のニュースも多いです。Webマーケティング領域の各種ツールやプラットフォームも、同じ状況です。先日Facebookページの表示にも大きな変更があり、みなさんも右往左往しているかもしれません。
本来、ツールやプラットフォームに依存した戦略というのはあるべきではありません。ビジネスの目的に沿って戦略は練るべきで、戦術レベルにブレイクダウンしてそれに最適なツールやプラットフォームを検討し利用する、という流れになるはずです。
いったん利用を開始すれば、どうしてもそのツールやプラットフォームに則って運用することになるのですが(「Web」ですら大きなプラットフォームですしね)、リスクヘッジとしても「完全に依存する」という状況にまで多くを許してはいけないのだと感じます。仮に、利用しているツールやプラットフォーム、機能などが利用できない場合に、代替の手段としてどのようなものがあるのかは、定期的に見直しておいた方がよいでしょう。
これからも新しいサービスやツールは登場します。利用しているツールにも機能は追加されていくでしょう。隣の芝生は青いですから、うたい文句に乗せられて、それらは非常に魅力的に見えます。
ただし、ツールや機能ありきでビジネスの取り組みを考えてはいけません。「それらは自分たちにどのようなメリットを与えてくれるのか」という視点だけでは、気がつけば「So what?」になってしまいます。
「自分たちはこういう取り組みがしたくて、そのツールはその取り組みに活用できるのか」、そうとらえることで、戦略や戦術はぶれることは減るでしょう。
とはいえ、これまでの運用を変更せざるを得ないときがあります。無料のツールやプラットフォームを利用していると少なからず出くわすことになるのですが、そういう前提での運用という認識を持っておかないといけないですね。
2023/12/06(水)
オンラインセミナー「意思決定のためのデータと分析~CDPとビジネスダッシュボード設計、そしてデータクリーンルーム」|2023/12/6(水)
プライバシー関連の法規制の強化や3rd Party Cookieの廃止等の技術面での規制に伴い計測環境が悪化する中で、データ分析の重要度はま …
2023/11/16(木)
オンラインセミナー「小さな会社の現場ではこんな努力が必要!BtoBウェブマーケとECサイトの売上を伸ばすノウハウ大公開」|2023/11/16(木)
毎年恒例になりつつある小さい会社での成功事例。今回はBtoBウェブマーケとECを社内に定着させる方法です。小さい会社の場合は自分のスキルがど …
2023/10/26(木)
オンラインセミナー「コンテンツマーケティングの本筋の話をしよう~オーディエンスビルディングの思想とその計測・評価法」|2023/10/26(木)
デジタルマーケティングは運用型広告に代表されるように「買ってくれる人」にフォーカスし、その獲得効率にしのぎを削ってきました。 しかし近年、こ …
【コラム】生成系AI時代のデータ分析 : データ分析者にはどんなスキルが必要か?
アナリティクスアソシエーション 大内 範行今年7月12日の私のコラム「AI時代に必要なのは統計かプレゼン力か?ChatGPTの新機能を試してみた」で、ChatGPTのData Ana …
【コラム】BtoBコンテンツマーケティングで私が大切にしていること
株式会社A-can 白砂 ゆき子はじめまして、株式会社A-can代表取締役、Webディレクション・コンテンツマーケティングが専門の白砂と申します。2023年4月より、編成委 …
【コラム】「切り替え術」自信を無くしたときに回復する一歩について
アナリティクスアソシエーション 大内 範行今回は「切り替え」について考えてみたいと思います。 「切り替え」は、「座右の銘」というほどではありませんが、私が大切にしている概念です。 仕 …