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金曜日の朝、喉の痛みがひどくて熱も少しあったため、家の近くの「かかりつけ医」に行きました。日本全国でインフルエンザが流行っており、東京でもちょうど流行警報が発令された矢先でした。皆そうだと思いますが、病気で仕事にできるだけ穴を空けたくはありません。

インフルエンザは発症してから12時間以降でないと正確な「発症の判定」ができないらしく、またその時点での症状が「普通の喉の風邪」と思われたため、ひとまずは「風邪」という診断でした。しかし、この後高熱になればインフルエンザの可能性もあります。お医者さんは言いました。

「1〜2時間おきに体温を測ってください。そしてそれを記録してください。38度や39度になればインフルエンザの可能性がありますから、今日の夕方でもいいですから、すぐに来てください」


その時点での経緯をふまえて、ひとまずわたしが見るべき数字は「体温の推移」であり、1〜2時間おきにそれをモニタリングしてくださいという指示でした。結果として体温はそれよりも上がらず、インフルエンザではなかったようですが、土曜日の夜までわたしは体温を測っては紙にメモすることになります。

「インフルエンザの判定」のために、素人のわたしでも判断できるひとつのKPIが、「体温の時間ごとの推移」だったわけです。もちろん正確な判定にはしっかりした診断を受けなければいけませんが、非常にシンプルで理解しやすい指示であり「指標」でした。

Web担当者は、様々な業務を掛け持ちしている方も多いと思います。普段の業務に追われ、「はたしてこのやり方であっているのだろうか」と検証したり専門的な知識を得る時間もなかなか取れない方も多いでしょう。やらなければいけないことが多いように感じて、結局どれにも取りかかれていないという状況にもなりかねません。

その際に、「目的達成のために、最低限何の項目や指標、数字を見ておけばよいのか」というシンプルな視点で取り組むと、忙しい中でも業務は少しは機能します。「詳細」まではわからなくとも、判断を下せる要素にはなります。コンサルする立場としても、そのような「シンプルな提示や依頼」が必要です。

年末の大内氏のメルマガコラムでも、改めて「シンプルに答えを語る力」が必要なのでは、という問いかけがありました。
https://a2i.jp/activity/mailmagazine-column/10791

詳細な取り組みが必要な場面もあるでしょう。一方で、ビジネスとしては素早い判断で次のアクションにつなげなければいけません。シンプルな視点、シンプルな項目、シンプルな工数。Web担当者もコンサルの方も、できるだけそこに落とし込むように動かなければいけないと感じます。

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