コラムバックナンバー
メールマガジン2011年12月20日号より Cinci いちしま泰樹
このメールマガジンが届く頃には、アクセス解析イニシアチブとしての「10大ニュース2011年」というのが発表されているかもしれません。今回は、Cinciいちしまが選ぶ今年2011年のトピックスです。
「EUでのCookie法」「アトリビューション、訪問単位からユーザー単位での分析へ」「ソーシャルメディア」といったトピックスが、個人的には注目していた2011年でした。
一方で、「ここまでとは思っていなかった」「気がついたらじわじわと」「本腰入れてちゃんとした視点で見ないと」と夏から秋頃に思い始めたのが、「スマートフォンやタブレットのモバイル端末によるトラフィックの急増」でした。文字どおり「急増」したサイトを見て驚くことになりました。
※ここでは従来の携帯電話端末を「携帯」とし、スマートフォンやタブレット端末を「モバイル」とします。ややこしいですよね、こういうの。
例を挙げてみます。今年1月にはモバイルでの訪問が「4,000(サイト全体の4%程)」だったのが、11月には訪問が「24,000(全体の18%)」になったサイトがあります。流入母数にして6倍、サイト全体における割合としても14ポイント増という非常に大きな変化です。1月には「20訪問のうち1つがモバイル端末経由」だったのが、11月には「5訪問のうち1つがモバイル」になったということです。一般的なPCサイトです。
しっかりした携帯向けサイトがあったり、ある月を境に大きく変化したのならばもう少し早く気がついたのですが、じわじわ直線右肩上がりのグラフでそのような状態になった、という感じなんですね。普段のPCサイトのモニタリングでOSやデバイスの視点で見ることがほとんどなかったというのも、気づきの遅れのひとつでした。
BtoC向けのサイトで、母数の違いこそあれ、このようなケースがいくつか見られました。
PCでの利用とモバイルでの利用は、利用者の重複もあるとはいえ、利用者層や利用シーン、利用目的が変わってきます。モバイルの中でも、スマートフォンとタブレットでもまた少し違うでしょう。そうすると、サイトの内容構成や構造、集客施策、目標設定、分析視点もそれに合わせて見直さなければいけません。携帯サイトを運用しているのであればそこでの変化も一括して見なければいけないでしょうし、スマートフォン向けアプリも提供していれば、その各種データも……。いやはや。
まさにマルチデバイスへの対応。そもそもサイトをPC向けとモバイル向けを分けるのかどうか、それぞれでの想定利用シーンは? 利用目的は同じなの? ゴールは同じでいいの? 目標値や分析視点はこれまでと同じでいいの?
そういった取り組みが、まさに始まった2011年でもありました。
米Googleは11月、サイトのモバイル端末最適化を支援するプロジェクト「GoMo」を立ち上げ、各種ツールや資料を提供しています。
◆GoMo: An Initiative From Google(英語)
http://www.howtogomo.com/
そこで配付されているAgency向けPDF資料の一部が、日本語版で「モバイルサイトのベストプラクティス10」として、Google AdSense日本版公式ブログで公開されています。あまり話題になっていないのでご紹介します。
◆モバイル向けサイト作成のための10のヒント
http://adsense-ja.blogspot.com/2011/12/10.html
簡潔な内容とはいえ、コンパクトにまとまったいい内容です。内容はそちらでご確認いただくとして、従来のPCサイトがそのまま代替にならないことに気がつくでしょう。
アクセス解析の、というよりも、どういう戦略に沿ってユーザーにどう利用していただくか、どうゴールを設定するかというところからの話になりますが、密接にデータの分析が絡んでくるのは間違いありません。サイト制作の際にまずモバイルサイトから制作する「モバイルファースト」という考え方がありますが、ビジネス戦略の側面でもここから向き合わなければならなくなっている、ということでしょう。
さて、みなさんのサイトでのモバイルのトラフィックは、今年はどのようなトレンドだったでしょうか。ちなみに、アクセス解析イニシアチブのサイトでは、モバイルのトラフィックは全体の6%から8%を行ったり来たり、という感じでした。
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