コラムバックナンバー
メールマガジン2011年12月6日号より Cinci いちしま泰樹
YouTubeに、「Insight」に代わる分析機能「YouTube Analytics」が加わりました。
◆グーグル、YouTubeの分析ツール「YouTube Analytics」をリリース
https://a2i.jp/topics/toolsservice/10518
わたしも動物園の動物たちの動画を30本ほどアップロードしていたこともあって、機能のチェックも兼ねてレポート画面を見てみました。純粋に、楽しいですね。
動画投稿者が気になる指標(数字)としてまず挙げるのは、一般的には「再生回数」になると思います。ただし、定義を明確にしないといけないところですが、「再生回数」の実態は「再生開始数」にあたるでしょう。動画サイトやメディアの多くは、この数字を前面に出したり引用したりします。Webサイトの「ページビュー数」と同じ感覚ですね。
一方で、「動画はどこまで再生されたのか」「最後まで閲覧されたのか」も当然気になるところです。YouTubeのこれまでの「Insight」には「ホットスポット」というメニューがあり、「注目度」というデータを提示していたのですが、いまひとつわかったようなわからないような表現でした(わたしにとっては)。
新しい「YouTube Analytics」では、「視聴者維持率(英語ではAudience retention)」というメニューで、「絶対的な視聴率維持率」「相対的な視聴率維持率」の2種類のデータを確認することができます。前述の「ホットスポット」は後者「相対的な視聴率維持率」にあたると思うのですが、前者の「絶対的な視聴率維持率」でおおよそ「動画はどこまで再生されたのか」が把握できます。動画投稿者にとってもなかなか興味深くもあり、衝撃的なデータでもあります。
もちろん、動画の内容や時間によって、傾向はまちまちです。「相対的な視聴率維持率」は長さが同程度の他のYouTube動画と比較したデータですので、取り扱いはより難しいのですが、投稿者として「ここまでは見てほしい」という箇所までの「絶対的な視聴者維持率」が、動画の再生と連動して把握することができます。
動画の意図や内容に反して「こんなはずじゃなかった」という反省やフィードバックを踏まえて、次の動画の構成や編集内容に反映させるためのとても貴重なデータです。このデータのひとつの利用方法でしょう。
加えて、多くのデータが期間だけでなく国や地域でセグメントを切ることもできます。言語に依存しないグローバルな内容の動画も多いですから、世界の地域ごとの傾向の違いも見ることができるでしょう。評価やお気に入りなどのアクションのトレンドも確認できます。
もうひとつ、YouTubeでの再生なのか他のWebサイトでの再生なのか、モバイル端末での閲覧なのかといった項目も、当然のことながら準備されています。先月11月のわたしの30本の動画(合計再生回数は約1,000)において、携帯端末での再生が「26%」もあったのは、正直なところ想像よりも大きい数字でした。YouTubeでのオーバーレイ広告を利用していれば表示されるだろう項目もあるようで、AdWordsで利用されているところはチェックしてみるとよいでしょう。
企業のYouTubeでの動画の活用はだいぶ増えてきた感があります。「長さはこれで適切か」「構成や編集は適切か」という判断のためのより踏み込んだ分析が可能になったと言えるでしょう。
2022/06/08(水)
【ランチタイム開催】「教えて山田さん!デベロッパーツールを使いこなせるようになりたいです」|2022/6/8(水)
セミナー・イベント名 【ランチタイム開催】「教えて山田さん!デベロッパーツールを使いこなせるようになりたいです」 セミナー・イベント内容 サ …
2022/05/31(火)
オンラインセミナー「ビジネスを切り拓くデータストーリーテリング ~考え方と実践」|2022/5/31(火)
BIツールを導入した、ダッシュボードやレポートもたくさん作った。しかし、あまり見られていない、成果も上がらない…。そんなデータ活用の現場に足 …
2022/04/21(木)
オンラインセミナー「GA4、導入後の設定と「ユーザー軸」分析」|2022/4/21(木)
今後の積極的な導入と活用が必須となるGA4。ユニバーサルアナリティクス版からの移行の期限も迫っている中、どのように移行や導入を進めればよいの …
この1週間で見かけた記事の中で、興味を引いた記事を2つ紹介します。どちらも共通して、新規と既存のバランスを掌握したり、早い改善サイクルや打席 …
技術の進歩はすさまじいもので、1年もすれば新しいソリューションが数多く生まれてきます。以前はできなかったことが、新しいソリューションによって …
早稲田大学の社会人向け「デジタル時代の総合マーケティング講座」で、吉野家の講師に差別的な発言があった、というニュースが私たちの関心を奪いまし …