活動報告

開催日時 2024/10/30(水)
会場 オンラインセミナー

2024年10月30日、株式会社A-canの白砂ゆき子さんの企画によるセミナー「コンテンツのKPIと評価~GA4を使った効果分析~」を開催いたしました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

レポート執筆:いちしま 泰樹(a2iセミナー編成委員、株式会社真摯)

講師は、データ活用型マーケティングの伴走支援を行い、コンテンツマーケティングの分析も多く手掛ける株式会社UNCOVER TRUTHの小畑陽一様、仁藤玄様、米村建城様の3名。データを駆使したコンテンツ最適化の重要性と実務での活用法を解説しました。

セミナー冒頭で、コンテンツの役割から「集客コンテンツ」と「接客コンテンツ」に分類し、それぞれ異なる役割に応じた評価指標が必要と指摘します。

  • 集客コンテンツ:ユーザーがサービスや製品に興味を持つきっかけを作る役割を果たす。記事やニュース、コラムなどが該当。主に新規ユーザーの流入を促進
  • 接客コンテンツ:購入や契約の検討段階にいるユーザーに向けたもので、FAQや製品説明、事例紹介などを通じて意思決定をサポート。購買意欲を高め、最終的なコンバージョンへと導く

コンテンツの役割に適したKPIを設定することで、ユーザー行動やエンゲージメント度合いの分析を効果的に進められます。

集客コンテンツを評価する視点としては、以下の4つを紹介しました。

  • 集客力:ランディング数や訪問数をKPIに設定し、新規訪問獲得の状況を把握。集客力の強いコンテンツは新規ユーザーとの接点となる
  • 再訪力:再訪を促しリピーターとして戻ってきてもらう力を把握。集客コンテンツに再度訪問する価値を感じたかを評価
  • 誘導力:離脱率や直帰率から次のページや他のコンテンツに遷移するかを評価。誘導力の高いコンテンツはユーザーをファネルの次の段階へと導き、意思決定や購買意欲を強化する
  • 成果力:コンバージョンにどれだけ寄与しているかを把握。コンテンツが購買や意思決定に直接的な影響を与えているかを評価

接客コンテンツの評価としては、3つのステップに分けてKPI設定を行う手法を紹介しました。

  • ステップ1:検討状態のユーザーを定義
  • ステップ2:接触・非接触でのコンバージョン率の差を把握。検討ユーザーが接客コンテンツをどれぐらい閲覧しているか、接客コンテンツの閲覧有無によるコンバージョン率の差はどのぐらいか
  • ステップ3:接触回数別でのコンバージョン率の差を把握。接客コンテンツを複数回閲覧しているユーザーはどれぐらいか、接触回数によるコンバージョン率の差はどれぐらいか

これら集客コンテンツと接客コンテンツのそれぞれの評価視点や手法を整理しながら、併せてGoogleアナリティクスで実際にどのように行うのかも解説されました。セグメント設定や探索レポートの活用、Googleタグマネージャーの設定など、具体的な詳細をキャプチャと共に提示され、非常にわかりやすいものでした。

全体を通して、集客力を持つコンテンツからの誘導やエンゲージメントを持つコンテンツの再活用、成果力を持つコンテンツとの組み合わせへの意識などにより、コンバージョン率向上を図る分析視点と事例が紹介され、非常に有意義な内容だったかと思います。

一般的にコンテンツマーケティングのKPI設定と評価は手法としてまだ確立されていない印象で、各社とも模索が続いている状態です。その中で一つの取り組みの方向性を提示した内容でした。

▼有料個人会員、有料法人会員は、このアーカイブ動画を視聴できます。(2025年10月31日まで)

出演講師

仁藤 玄

株式会社UNCOVER TRUTH
プロダクトグループ執行役員

詳細プロフィールを見る

米村 建城

株式会社UNCOVER TRUTH
コンサルティンググループ アナリストチームリーダー

詳細プロフィールを見る

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