活動報告

開催日時 2020/11/12(木)
会場 オンラインセミナー

2020年11月12日にアユダンテ株式会社より畑岡氏と西村氏をお招きして、オンラインセミナー「ひたすらGoogleタグマネージャー」を開催しました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

レポート執筆
二村 勇輔

第一部:Google タグマネージャーの再入門 ~基本機能とタグ・トリガー・変数について~

畑岡 大作 氏(アユダンテ株式会社)

畑岡氏からは、初心者・中級者向けにGoogle タグマネージャー(GTM)の基本機能を中心に解説いただきました。特にGTMの基本機能・トリガー・変数を重点的に取り上げます。

1.GTMの基本機能
便利な基本機能について、ワークスペースとタグの順序付けの2点を説明します。
明確に特定のタグ間で処理順を制御したい場合に使用するタグの順序付けに関して、タグ配信の優先度との違いを明示することで、ややこしい機能に対する理解が深まります。

2.トリガー
トリガーとは、タグを発火させる条件をまとめたルールと言い、ページビュートリガー・クリックトリガー・フォームの送信トリガー等、使用頻度の高いトリガーを中心に話が進みます。
クリックトリガーのすべての要素では、クリック位置によって取得する値が変わるため、畑岡氏が作成した変数テンプレート(Parent Element Variable)を使用すると便利だと紹介がありました。このように、すぐにでも実務で使えるTipsは社内で活かしやすいです。

3.変数
変数について重要なポイントとして、計測したいデータは変数として登録可能でなければならないとし、利用頻度が高いURL系変数(ユーザー定義変数)を丁寧に解説します。

ここで「ページ指定する条件をトリガーで作る時、どの変数と演算子をよく使っていますか?」という質問に対して4択で投票が行われ、参加者が普段の設定を見返しながら各々回答しました。トリガーのURL条件は部位ごとに分割を推奨するため、最も勧められる選択肢は、Page URLで取得するのではなく、Page Hostname と Page Pathで設定する方法です。畑岡氏の回答以外の設定をされていた方は、ご自身の設定状況を見直すきっかけになったのではないでしょうか。

また、忘れてはならないユニバーサルアナリティクスの変数の設定についても触れ、基本設定と検証時に楽になるカスタムディメンションの紹介がありました。Container IDをカスタムディメンションに格納するなど、なかなか聞くことができない利用方法まで幅広くお話しされます。

最後に、設定したい内容を分解することで、変数の要不要、トリガーの種類・条件などを把握することが大事だと語ります。また、プレビューを見て慌てず、騒がず、落ち着いて設定することがポイントと強調され、畑岡氏は講演を締めました。

休憩に入る前に、受講者からの質問をひとつ取り上げ、トリガーのパートで出てきたフォーム完了計測についてくわしい解説がありました。

第二部:Google タグマネージャー実用編 よくある質問とその解決

西村 彰悟 氏 (アユダンテ株式会社)

第二部は、アユダンテ株式会社の西村氏による、Google タグマネージャー(GTM)を実務で使う際のよくある質問と解決方法についての講演です。2020年9月以降、GTMの新機能がぞくぞくと追加されており、最新情報を踏まえた活用方法に触れていきます。

主には4点の説明になります。

  1. 新・横断検索機能
  2. 一括トリガー設定機能
  3. 新・プレビューモード
  4. コンテナの通知機能

中でも特に詳しくお話しいただきました新・横断検索機能と新・プレビューモードについて紹介します。

●新・横断検索機能
新しくなった横断検索機能についての紹介です。
西村氏が実際に運用している使用方法を元に解説が進みます。実務で活用中の内容なので非常に参考になります。
特に力を入れて紹介されたのは、メモ機能です。1年後の自分が設定の意図をすぐ理解できるメモを意識すると良いと言い、この言葉に共感した人も多かったのではないでしょうか。また、過去に運用していたタグ名やタスク管理ツール等のURLをメモ履歴へ残しておくことで検索対象にできるなど、明日から使えるノウハウが盛りだくさんです。

●新・プレビューモード
2020年10月16日に新しくなったプレビューモードについてテーマが移ります。
以前のプレビューモードは3rd-Party Cookieに依存していたことなどがプレビューモードリニューアルの理由とし、新プレビューモード利用前の準備〜公開までの流れを説明します。
タグアシスタントを導入するメリット、プレビューモードのトラブルシューティング、Summary・ページ単位・イベント単位のタグ一覧の見方、クロスドメインがあるケースなど、知っておくと実務で役立つテクニックが数多く紹介されます。

また、タグ公開前チェック時の、デベロッパーツールでの通信確認とタグ発行ツール元(Google アナリティクス)での記録確認についても触れます。

  1. 情報が正しくサーバーに送られているか
  2. 計測サーバーは送信されたデータを受理したか
  3. ツール側で情報が正しく処理されているか

の3点をそれぞれの画面で確認し、実際にテスト注文を行います。
テスト注文でウェブサイトの挙動におかしな箇所がないかをチェックした上で、公開へと進みます。

最後にサーバーサイドコンテナについての資料も用意されていました。時間の都合上、サーバーサイドコンテナのメリット・デメリットのみ触れましたが、資料でしっかりと共有いただいたため、セミナー後にも学べます。

その後、畑岡氏、西村氏が揃って時間内に紹介しきれないほどの質疑応答に対応してセミナーは終わりました。
両氏に共通して、すぐにでも現場で使えるGTMのノウハウを初心者・中級者向けにわかりやすく解説いただいたので、スキルアップに直結する非常に有意義な時間になりました。

出演講師

畑岡 大作

アユダンテ株式会社
デジタルマーケティングエンジニア

詳細プロフィールを見る

西村 彰悟

アユダンテ株式会社
デジタルマーケティングエンジニア

詳細プロフィールを見る

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