コラムバックナンバー
メールマガジン2011年6月28日号より Cinci いちしま泰樹
アクセス解析や広告効果測定をはじめとするウェブ上のデータの分析ツールを利用していると、複数のツール間や実際の引き合い数などの数字と大きく乖離することがあります。
数字が乖離する理由は、大きく3つあります。
1. 定義の違い
2. 計測方法や集計方法の違い
3. 計測時などの不備
ブラウザを閉じたら訪問(セッション)や「その広告経由の効果」は途切れるのか、1回の訪問で複数回コンバージョンした場合のコンバージョン数はいくつなのか、クッキーの保持期間は何日間(何か月間)なのか、そもそも「何」を「どのように」計測しているのか、などなど。
たとえば、アクセス解析ツールと広告効果測定ツールはそもそもの目的が違うので、訪問数(とクリック数)、コンバージョン数の計測方法や集計方法は異なります。
また、実際の引き合い数などと乖離しているケース。
複数ツールの数字を積み上げて足してしまうとおかしくなるのは当たり前ですが、基本的には上記の「1. 定義の違い」「2. 計測方法や集計方法の違い」「3. 計測時などの不備」が理由となります。
「1」「2」はそういうものだと思ってその理解を深めるしかないのですが、確認すべきは「3」。「桁がひとつ違う」「ある程度の母数があるのに倍ぐらい違う」場合は、正しい計測や設定ができていなかったり、あるいは重複して計測されていることがあります。ベンダー側に問い合わせるか、自分たちで解決していくことになります。
では、数字の乖離とどうつきあっていくか。
その分析ツール内で数値として比較したり、傾向(トレンド)として見ることです。
そのツール内で解釈や計測方法が都度異なることはありませんから、その中でセグメント別に分析したり、トレンドとして効果の傾向を測ることです。
異なるツールの数字を統合して独自の管理表を作成して見る場合は、「そういうものだ」という前提で、「節度あるどんぶり勘定」で進めることになります。
ツール間や実際の数字との乖離の原因を突き詰めることは、とても不毛なことです。ウェブ上のデータの把握と分析は非常に重要ではあるのですが、「そもそもツールは厳密に正確な計測はできない、定義も解釈も違う」という前提で始めた方がよいと思います。
2025/04/16(水)
オンラインセミナー「【GA4&GTM完全攻略】それ計測したかった!を叶えよう」|2025/4/16(水)
GA4とGTMの正しい設定方法を基礎から実践まで徹底解説します。 GA4導入時に押さえておくべきポイントや、イベント設定・カスタムディメンシ …
2025/03/26(水)
オンラインセミナー「GA4はもう難しくない!最新機能と改善ポイントを徹底解説」|2025/3/26(水)
「GA4は使いにくい」と思っていませんか? それはもう過去の話!最新アップデートで、GA4はより直感的で便利な解析ツールへ進化し、ユーザーの …
2025/03/05(水)
オンラインセミナー「あの会社はこんなに伸びた!新規受注額2倍&年間受注額3倍の刃物メーカー、平均受注金額5倍のウェブ制作会社の事例」|2025/3/5(水)
2021年は刃物メーカーの1人担当者さん、2022年には小さな制作会社さんの事例を紹介しました。あれから2~3年たっても着実に成長されていま …
【コラム】電通の「日本の広告費」レポートに見る、デジタル認知広告の時代と効果測定の新しいカタチ
アナリティクスアソシエーション 大内 範行電通が今年2月末に恒例の「2024年 日本の広告費」を発表しました。皆さんにとっては、予想した驚きのないレポートかもしれません。 ただ、私は …
今回はタイトルの通りですが、GTM(Googleタグマネージャー)のあるあるを言っていきたいと思います。 前提として「どんな人が言っているの …
【コラム】プライバシー保護と法律 この山は面倒ですが登り始めましょう
アナリティクスアソシエーション 大内 範行ここ数年で個人情報保護などプライバシー保護の法律面の理解を深めて、いくつかのプロジェクトに関わるようになりました。 今では法律理解は、マーケ …