コラムバックナンバー
株式会社ALBERT 浜田 和美
メールマガジン2018年1月17日号より ALBERT 浜田 和美
今回は多くの方から質問をいただくBIツールについて触れたいと思います。BIとは「ビジネスインテリジェンス」の略で、「企業内外のデータを組織的且つ系統的に収集・蓄積・加工・分析・報告などをすることで、経営上などの意思決定に役立てる手法や技術のこと」を指します。1989年に後にガートナーグループのアナリストとなるHoward Dresnerが現在の意味合いに近い形でBIを提唱したと言われています。
BIツールとはBIを可能にするツールを指し、意思決定に利用できるデータの種類やデータ活用に携わる人たちが増えるにつれ益々注目されています。
BIを使いこなすためには、以下3つのスキルが必要だと考えます。
・データ環境を構築する
・データから結果を解き明かすためにビジュアライズする
・ビジュアライズできるようデータを整形する
BIの本質は「データを集計する作業を簡略化し、データから何かを見出すことに時間を割けること」です。この簡略化は手作業で都度集計する手間だけではなく、ローデータを抽出すること、レポートを更新して関係各位に配布することなどといった、細々とした作業そのものも簡略化できます。同じ環境に接続可能にし、同じレポートを各位が閲覧できるようにするためには、取扱データを適切に収集・蓄積・加工できるエンジニアスキルが必要です。
ビジュアライズするスキルに関連して「ExcelをBI化したい」という質問が頻出します。BIにも表や棒グラフ・円グラフなどといったおなじみの表・グラフもありますが、Excelとは異なり色、太さ、濃さ、サイズなどで豊富な表現ができるため、「従来と同じ表現をする」という思想から脱却することが必要です。目的を従来のレポートから抽出し、BIに落とし込むというフローが必要となりますが、目的達成のために不要なレポートがあることに気づく良い機会にもなります。
どのようにビジュアライズすると効果的にデータから示唆を得られるかは、様々なレポートを作成するなかで表・グラフを工夫されてきた方々でしたら、勘所がわかるのではないでしょうか。
ビジュアライズするためにデータを整形するには、BIツールのクセを把握しておく必要があります。当社では「Tableau(タブロー)」を用いてBIツール構築支援をすることが多いですが、ハンズオンセミナーや有料トレーニングを受講しないとなかなか気づけないTableau独自の使い方があったりします。
これらのことから前述の3つのスキルを持つ方もしくは企業は、日本国内になかなか存在しないのが現状です。
「データを集計する作業を簡略化し、データから何かを見出すことに時間を割けること」がBIの利点ですので、手作業で分析をする時間に悩まされているようでしたら、BIツール導入を検討されたほうがいいでしょう。またBIは従来のレポートよりデータの示唆を得やすい表現ができる点が素晴らしく、当社がTableau構築をサポートした企業様のなかには、普段データドリブンな活動をしていない店頭スタッフが営業ツールとしてTableauを使いこなしていたりします。データをあまり触る機会のない方でも使いやすい環境を実現できるのがBIです。
しかしながらツールはあくまでツールです。データを使って何を解き明かしたいかが明確でない場合は、宝の持ち腐れになってしまいます。過去のメルマガで様々な方々が触れていますが、目的なき分析からは何も得られません。まずは目的を明確にしてからBIツール導入を検討することをオススメします。
レコメンドエンジンや感性検索システムなど様々な新規サービスの企画・導入・運用に従事。
2012年、デジタル広告部門新設に伴い異動。実験計画法を用いたクリエイティブ最適化やダイナミックリターゲティングバナーの導入・運用、営業支援、メディアプランニングに携わる。
現在はコンサルタントとして旅行会社や食品メーカー等のクライアントを担当。プライベートDMPの導入・運用支援ならびに、広告部門時代の知見を活かしDMPを用いた広告施策のプランニングも実施。
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