コラムバックナンバー
株式会社ALBERT 浜田 和美
メールマガジン2017年7月26日号より ALBERT 浜田 和美
先日東京ビッグサイトで開催されたAI・人工知能EXPOに出展いたしました。今回は当EXPOの出展レポートをいたします。
第1回目の展示会ということ、注目ワードであるAIに関する展示会ということもあってか、準備していたチラシは瞬く間になくなり場内も満員電車のように人がごった返して非常に盛況でした。来場者数をまとめると下記のとおりです。
去年秋に開催されたJapan IT Weekに関するデータを参考値として併記します。
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◆AI・人工知能EXPO+コンテンツ東京2017(同時開催)
・場所:東京ビッグサイト 東6~8ホール
・会期:3日間
・展示面積:23,430平米
・合計来場者数:80,423名
-内AI・人工知能EXPO来場者数:41,677名
◆参考)Japan IT Week 2016 秋
・場所:幕張メッセ国際展示場 3~6ホール
・会期:3日間
・展示面積:27,000平米
・合計来場者数:40,572名
※各種データ参照元は後述しています。
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展示面積がJapan IT Weekに比べ狭いにもかかわらず、今回は同時開催EXPOを含めますとほぼ2倍となる約8万人もの来場者が訪れています。そしてAI・人工知能EXPOはホール内の1区画でしたが、小さな1区画の中に約半数の4.1万人もの方々が来場してくださっていました。会場案内図を見てみると、どれほど多くの方が来場していたかが想像しやすいかと思います。
[PDF]第7回コンテンツ東京EXPO 第1回AI・人工知能EXPO会場案内図
今まで出展してきた展示会では来場者にこちらからお声がけして製品やサービスをご説明するケースがほとんどでした。しかし今回はブースに立っているだけで次から次へとご相談をいただき、交代する時間が満足に取れないほど人が途切れませんでした。他社のブースでも同じくらいの活気を帯びていました。
あまり他社ブースを回ることはできませんでしたが、チャットbotが圧倒的に多く、続いてMAツールや分析コンサルティングサービスなどを展示していた企業が多かった印象です。
ブースで多かった質問を3つご紹介いたします。
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1.「AIって何ですか?」「AIで何ができますか?」
2.「AIで問い合わせが多い課題は?」
3.「○○ってAIで解決できますか?」
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1.「AIって何ですか?」「AIで何ができますか?」
想像以上に「AIとは」に関する質問が多く、2番目に多かった質問です。AIを活用して解決したい具体的な課題は特になく、AIについて知りたくて来場したという方々からご質問をいただきました。
2.「AIで問い合わせが多い課題は?」
私は主に機械学習・ディープラーニング分析コンサルティングに関する説明をしていましたが、最近は異常検知や画像を用いた分析に関する問い合わせが多いと回答していました。
3.「○○ってAIで解決できますか?」
こちらが最も多い質問でした。身近にあるデータをAIを用いて活用したい、現況の課題をAIを用いて解決したいという内容です。AIに求めるところを伺いますと、何かしらの作業を自動化・最適化したい、ヒトでは成し得ないことをAIに解決させたいというものでした。「自動化」や「最適化」を実現する手法を「AI」と仰る方々が多かったです。
しかしながら解決するためのデータをまだ蓄積していない、もしくは何かしらのデータは蓄積されているものの解決に必要なデータが不十分であるケースも多くありました。後者は、歩行者の危険行動を予測するモデルを構築したい場合に、歩行者データは蓄積しているものの歩行者が危険行動をしたデータがないケースが該当します。
AI化するためにはまずデータ蓄積から始めることが必要で、これから蓄積し始めるのであれば分析することを踏まえてデータ蓄積仕様を策定したほうがいいでしょう。
中には具体的な課題をお持ちの方もいましたが、「AI」という言葉が必要以上に踊りすぎており、AIを夢の技術のように感じている方が多かったと言っても過言ではないように思いました。
実現したい要件によっては、AI以外を用いて分析やシステム化をしたほうがいい場合もあります。最新技術に関する知識を深めることは重要ですがどのような技術が登場しても、「まずは何がしたいのか?」と目的を明確化するという基本に立ち返ることが肝要だと改めて実感しました。
AIに関しては過去に他の著者の方も触れていますので、興味がありましたら併せてご覧ください。
◆企業によるデータ公開への期待
※記事内でガートナー社が発表した「人工知能 (AI) に関する10の「よくある誤解」」
というプレスリリースを紹介しています。
※データ参照元
[PDF]第1回 AI・人工知能EXPO 来場者数 速報
[PDF]Japan IT Week 2016【秋・幕張メッセ】 来場者数 速報
レコメンドエンジンや感性検索システムなど様々な新規サービスの企画・導入・運用に従事。
2012年、デジタル広告部門新設に伴い異動。実験計画法を用いたクリエイティブ最適化やダイナミックリターゲティングバナーの導入・運用、営業支援、メディアプランニングに携わる。
現在はコンサルタントとして旅行会社や食品メーカー等のクライアントを担当。プライベートDMPの導入・運用支援ならびに、広告部門時代の知見を活かしDMPを用いた広告施策のプランニングも実施。
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