コラムバックナンバー
メールマガジン2016年10月5日号より 菅 由紀子
「分析や統計を学びたいが何から始めたらいいのか」というビジネスパーソンから相談を受けることが多くあります。特にこの2~3年はそれが様々な職種の方々から頂くようになった…という印象があります。ビジネスは人(あるいは何らかの組織)を説得することの繰り返しです。そして、人を説得するには「根拠」が必要であり、これは客観的な事実であり、かつ具体的で、数量で示せるとなお良いと私は考えています。また、ビジネスは意思決定の繰り返しでもありますが、意思決定=自分を説得する事と捉えれば、データを読み解く力はビジネスパーソンとしての力に直結すると言えます。
統計をカリキュラムに取り入れるビジネススクールが増えていますし、都市部で行われるデータ分析や統計のセミナーも、いつも活況であると聞きます。日本のビジネスパーソンが「データを読み解く力」を高めようとしていることは事実です。また、滋賀大学のように日本初のデータサイエンス学部が設置される予定の教育機関も出てきました。今後はより若い世代から統計学やデータ分析に関することを学ぶようになるかもしれません。
さて「分析や統計を学びたいが何から始めればいいか」という質問に対して、私は
1) 目的の明確化(何のために学ぶのか)
2) その目的にあった学習方法を選択すること
本を読むのであれば同様の内容のものを複数冊読む
3) 分析を実践してみる
ということを提案しています。
目的の明確化については特に説明の必要はないと思います。現在の職務で統計的検定を行う必要があるのか、分析者を目指すかでは学ぶべきことも方法も異なってきます。
学習法については、その目的に最もふさわしいもの、ということももちろんですが、学習されるご本人にとっての学習方法を見出す必要があると思っています。最も望ましいのは「自分の理解度に合った最高の教師を見つけること」かもしれません。
同様の内容の本を複数冊読むことは、各書に共通したエッセンス(=本質)を理解することに不可欠です。異なる記号や表記でも、重要なポイントは同じであることが多いためです。また、たまたま手にした書がある点で偏っていた場合のリスクも回避することができます。
分析の実践は、そうして学んだことを実際に自分の手元にある、自分や日頃から見ているデータで試してみるのが一番です。もしそういったデータが手元にない場合も、インターネット上にはあらゆるデータセットが公開されています。データサイエンティスト協会がこのようなリンク集も作っていますので、ぜひ参考になさってみてください。
Data Scientist Society Journal データ集
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