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メールマガジン2014年11月19日号より a2i代表 大内 範行
私がGoogleアナリティクスの書籍「できる100ワザ Google Analytics」を執筆したのが2009年でしたが、その中で、セグメントは新規とリピーターで分析するのがよい、というお話を書きました。
今でも、新規とリピーターによるレポートを確認している人も多いでしょう。
しかし、2015年を迎えようとしている今でも、その分析は有効でしょうか?もちろん、ウェブサイトによりますが、今ではウェブ、アプリ含めて、モバイルデバイスからのセッションデータが、4割を超えているサイトも増えていることでしょう。
さて、分析に携わったあなたは、そこでふと疑問に思いはじめます。「最近、モバイルサイトに来ている新規ユーザーは、本当に新規ユーザーなのだろうか?」
多くの人がご存知のように、Cookieという仕組みが持つ技術的限界のため、同じユーザーであっても、モバイルでアクセスした人と、デスクトップからウェブにアクセスした人と、そのユーザー行動をつなげることはできません。
つまり、いつもはウェブサイトにアクセスしているリピーターが、あるきっかけでモバイルでサイトにアクセスした時、その人はお店から見ればリピーターなのに、アクセス解析のレポート上は新規として扱われてしまうのです。
あるいはその逆で、普段モバイルでさんざん商品を閲覧した人が、いざ買うぞ、となった時だけデスクトップにアクセスする、といったケースも、レポート上は新規ユーザーがはじめての訪問でコンバージョンまで到達したことになります。
こういった問題は、携帯電話でアクセスしていたころから、発生していましたが、スマートフォンからのアクセスが圧倒的に増えた今、大きな問題として考えざるをえなくなりました。
ある日、あなたが新規とリピーターごとの分析レポートと改善提案をしたところ、「みんなスマートフォンを使っているモバイル時代に新規とリピーターの分析なんて何の意味があるんだ?!」と社内で指摘されたら、なんて答えたらよいでしょう?
もちろん、データの正確性を追求すれば、この問題はどうしようもありません。しかし、ここは冷静になって、ちゃんとデータ分析をして確認してみましょう。
私が最近携わったサイトでは、2年前、3年前とくらべて、モバイルとデスクトップの新規/リピーターがどう変わってきたかを分析してみました。
まず、モバイルのセッション数と、モバイルの新規セッション数は、飛躍的に伸びています。2012年と比べれば、ざっと倍以上という勢いです。しかし、その中で新規セッションの割合は、モバイル、デスクトップの両方で、それほど変わっていません。モバイルが増えて、デスクトップが減っているとはいえ、ここ数年での違いは5ポイント以下にとどまっています。つまり、このサイトでは、モバイル、デスクトップともに、同じ割合のリピーターが常に一定数存在しています。
このデータであれば、リピーターは、デスクトップでもモバイルでも、リピーターとして繰り返し使うようになる、と言えそうです。たとえば、4回以上繰り返しアクセスしている頻度の高いリピーターにセグメントすれば、分析しても有効だと言えるでしょう。
リピーターのアクセス分析で、このウェブサイトが注目したのは、サイト内検索のデータです。モバイルでもリピーターは、サイト内検索を使う傾向が高く、モバイルの場合、滞在時間が短く、すぐに諦める傾向が出ていました。リピーターについては、モバイルこそ、サイト内検索の改善が重要だ、という方向性が出てきました。
では、新規の場合はどうでしょうか?
このサイトの場合、新規ユーザーについては、データ分析中心よりも、新規ユーザーを想定したユーザーテストをもとに、改善提案をしていくほうがよい、という結論になりました。
さて、ここで挙げた例は一つの例です。サイトのビジネスモデルや、ユーザー層により、結論は違ってくると思います。
昔のアクセス解析書籍に書いている「新規とリピーター」の分析を、もう一度、データ分析を通じて、見なおしてみる必要があると思います。同時に「スマートフォン時代には意味が無い!」という指摘に対しても、きちんとデータを見た上で、次善の解決策を見出すことができると思います。
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