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活動報告
開催日時 | 2022/10/26(水) |
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会場 | オンラインセミナー |
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2022年10月26日に、オンラインセミナー「事例で考えるSEOとCV最適化~相反ポイントと共存の道を探る」を開催いたしました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
レポート執筆
株式会社菊原web解析事務所
中谷 周平氏(駿台予備学校)、垣内 勇威氏(株式会社WACUL)、宮下 真菜氏(アユダンテ株式会社)よりお話しいただきました。
第一部はSEO施策を担当した宮下氏の説明を中心に、コンバージョン最適化施策の垣内氏、リニューアルを指揮した中谷氏が解説する形で進められます。
初めに、SEOとCV最適化について認識の確認があり、駿台予備学校のサイトリニューアル事例をもとにしたSEO+CV最適化の解説が始まりました。
実際のSEO施策内容は以下の通りです。今回のセッションでは1~3をメインに説明します。
1. 検索ニーズ調査…ユーザーの検索ニーズを徹底的に調査
2. サイトの把握と整理…サイト構造/導線の最適化
3. 画面設計…スマホ画面をUX観点で最適化
・コンテンツ…Know/Doニーズを記事で対策、Goニーズに対応する校舎ページの最適化
・技術サポート
駿台予備学校のターゲットユーザーは高校生や浪人生と若く、スマホを使用することが多いため、スマホ画面での最適化も意識したとのこと。ユーザーのデバイスに合わせた対応は見落としがちですが、大事なポイントです。
CV最適化の施策は以下の3点。CV最適化で最も重要な考え方について、ユーザー行動について交えながら垣内氏より説明がありました。
・CV経路の見直し
・無駄の排除
・ファーストビューの最適化
ここからは実際の調査方法です。
1. 検索ニーズ調査
まずはサイトに訪れるユーザーニーズ、検索目的を考え、そこから検索キーワードや検索ニーズを当てはめていきます。Know/Go/Do/Buyの4つのモーメントを参考に検索ニーズを考え、サイトで用意するコンテンツを決めます。
実際に作成した資料や検索結果をもとに説明され、非常にわかりやすい内容でした。
2. サイトの把握と整理
検索ニーズの調査後にはリニューアル後のコンテンツを可視化し、コンテンツの配置・対策キーワードの調査を行います。可視化することにより、対策キーワードやコンテンツに過不足がないか、内部リンクで繋げるページの確認も可能です。
ここではCV最適化の施策として、ユーザー行動を意識した考え方をもとに実際に行った詳細コンテンツの削除や内部リンクの対応について説明がありました。
SEOの観点だけでは思いつかない情報で参考になります。
SEOで伸び悩んでいるサイトでは、一度サイト内のコンテンツの可視化を行ってみると、コンテンツや内部リンクについて新たな発見がありそうです。
3. 画面設計
GoogleがMFI(モバイルファーストインデックス)に移行し、Googleの評価対象がモバイルページになったことで、モバイルフレンドリーやコンテンツの質を重視するようになりました。
以前の画面設計ではクローラビリティの向上などGoogle対策が重要視されていましたが、いまは検索ユーザーの体験を向上させるための最適化が必要となります。
画面設計では次の3つのポイントが解説されました。
・内部リンク
・検索ニーズに合った要素とキーワード
・ユーザーの興味
まずは内部リンクについて。
内部リンクはクローラーとユーザーの両方が回遊しやすいことから、メッシュ型構造が好まれる傾向にあります。メッシュ型構造とは、同列横階層でのリンクや最下層からTOPへのリンクという形で縦横無尽にリンクを張ることで、サイト内でさまざまなページに移動することが可能です。
ページのテーマ性を高めるためにも、階層に関係なく関連するページ同士の内部リンクを繋げることがSEO対策では重要です。
次に、検索ニーズに合った要素・キーワードがあるか。
現行サイトのコンテンツで対策しているキーワードのニーズや派生語を再度調査し、現在対策しているキーワードで合っているのか?を改めて考えます。ここではキーワードにズレがあった場合の対応について、実際の対応を交えた説明がありました。その際、実際の現場でも起こりがちな「SEOでの調査結果と事業会社の考え方の不一致をどのように解消したのか」についても伺えました。
そして、ユーザーの興味について。
ユーザー行動や特定キーワードの順位改善などの結果に繋がったという、ヒートマップを用いたユーザー行動の見方や具体的な施策内容が詳しく説明されました。
アテンションヒートマップでユーザーの熟読度を、タップヒートマップでタップされた箇所を確認しながらページ改善に反映していきます。
ここで、CV最適化の施策としてファーストビューにCTAボタンが設置されたことから、ファーストビューにCTAボタンを設置する理由や、更にユーザーを促すための提案もありました。これはどのサイトでもすぐに実践できる内容で、非常に参考になりました。
最後に、ここまで取りあげた施策の効果について紹介し、まとめに入ります。
「SEOとCV最適化を両立することで、自然検索流入数の増加とKPIの達成が可能」
SEOだけ、CV最適化だけでは両方を達成することはできないということです。
左:中谷 周平氏(駿台予備学校)中央:宮下 真菜氏(アユダンテ株式会社) 右:垣内 勇威氏(株式会社WACUL)
第二部は以下4つの論点をもとにディスカッションが行われました。関連する内容であればセミナー中に寄せられた質問にも回答する形で進みます。
1. 詳細コンテンツの削除
2. ファーストビューにCTAを設置するかどうか
3. 対象としているユーザーは誰なのか
4. SEOとCV最適化は共存できるか
1. 詳細コンテンツの削除
CV最適化の「CVを増やす」という観点で言えば、ビジネスモデルによって対応を変えるべきで、ユーザーの知識量を見極め、それに合わせた対策が必要になります。BtoB、BtoCでのCV最適化の考え方についても詳しく説明がありました。
一方で、SEOでは自然検索流入数を増やし、サイトの評価を上げるなどの目的があるため、コンテンツを用意した方が良いという意見も。間口を広げる、サイトのテーマ性を上げるなどの観点で必要な場合もあります。
2. ファーストビューにCTAを設置するかどうか
CVRを上げたいのであればすべてのページのファーストビューに入れるべきです。
ただ、検索ニーズに合わない場所でCTAを設置した場合、SEOの評価が下がる可能性があることは注意したいところ。
SEOではページごとの判断が必要となります。検索ニーズに合わない訴求をしてしまうとネガティブな印象を持たれたり、離脱に繋がる可能性があるため、ファーストビューにCTAを設置しなくてもよいです。逆に、検索ニーズに合うCTAであればファーストビューに設置する必要はあります。
ここで宮下氏から垣内氏へ、実際のページを例にした質問があり、垣内氏よりCV最適化の考え方や、例に挙がったページのCTAの改善についても詳しく解説いただきました。
3. 対象としているユーザーは誰なのか
CV最適化では商品を買う人が対象になり、SEOでは商品を買わない人も対象になります。
SEOの観点では、サイトに訪れるユーザーが必ずしもCVに繋がらないにしても、サイトへの信頼や情報拡散によって外部評価が高まる可能性があるのであれば、そこを伸ばしたいという考えです。
これは目的によって手段が分かれるため、どちらを取るかというのは少し難しい話です。CVのことだけを考えるのであれば買う人だけを対象として考えますが、サイトの評価が低ければそれだけ露出が減り、サイトに訪れる人も少ないため、どちらも場合により必要となります。
4. SEOとCV最適化は共存できるか
これは全員「共存できる」という回答でした。
キーワードごとにページの作成が行われ、そこからどうCVに繋げるかということを考えるのがCV最適化。そもそもの流入が無ければCVさせることもできないため、SEOが必要ということです。SEOで計測する順位とCV最適化で計測するCVRの優先度はケースバイケースではありますが、都度検討する必要があります。
4つのディスカッションの合間には、視聴者から寄せられた質問への回答が行われました。
特にCTAについては熱量の高い質問が多く、回答では今回のサイトリニューアル時の裏話やユーザー行動、CVに繋げるためにはどうすべきかなど、非常に有益な情報ばかりでした。
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