活動報告

開催日時 2024/07/10(水)
会場 オンラインセミナー

2024年7月10日、Option合同会社の柳井隆道さんによるセミナー「GA4エキスパートのイチオシ分析手法解説 ~ 柳井さん直伝 AIと広告連携 ~」を開催いたしました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

レポート執筆:大内範行(a2i代表)

今回のテーマは、GA4と機械学習です。高度な内容ですが、これが実際に事業会社で活用され、広告効果が大きく改善した成功事例です。
ここまで詳しい解説は私も聞いたことがなく、非常に貴重な機会となりました。

この事例は、ウェブで問い合わせが発生し、成約は電話や来店などを通じて完了する商流です。そのため、最終的なビジネスコンバージョンがGA4で計測できません。
GA4に記録されるのは、サイトからフォームで問い合わせる地点までです。こういった場合、通常は、フォーム送信をコンバージョンに設定して、この価値を便宜的に入札に適用することになります。

今回の事例は、GA4のデータに加えて、社内の成約データ、アポイントや電話商談、来店商談など後工程の価値も合わせて、段階が進むごとに機械学習モデルで成約率を予測していきます。この成約予測価値を、広告の入札に使うという仕組みです。

この事例は Google社のブログに事例として紹介されていますが、導入前の広告効果より、コンバージョン率が3割向上し、投資利益率が5割向上しています。誰もが真似したくなる魅力的な成果ですね。
でも言うはやすし。実際には相当の試行錯誤があった、ということが柳井さんのお話で明らかになっていきます。

たとえば、GA4の出力データ(生ログ)を、そのまま機械学習に食わせると、Googleクラウドなどの負荷(つまり費用)が高くなるため、機械学習用データを専用に用意する必要がありました。
また、ユーザーの属性情報など成約以外の特徴データは毎日更新されていきます。この一連の処理を、安定的に自動化するには、多くの試行錯誤がありました。

実際には取り組むのはかなり難しいと思いますが、同時に私が感じたのは以下の点です。
「機械学習が主役になる広告で、より良質なデータを用意できた企業が勝ち組になる」

今、ウェブ上のCookieをもとにタグで取得できるGA4や広告などのデータは、プライバシー保護の高まりから、欠損が多くなっています。
一方で、広告プラットフォームは、人手のきめ細かな運用ではなく、P-MAXなど機械学習を使った自動化おまかせモデルを採用しはじめています。
この二つの潮流は、今後もどんどん進んでいくでしょう。

事業会社は、自分のたちのデータを整備し、より良質なデータを広告と連携する取り組みを進めていく必要があるのだと思います。
そうしたデータ基盤を作った企業が、デジタルマーケテイングの勝者になっていくのだと実感しました。

柳井さんありがとうございました。

柳井 隆道氏(Option合同会社)

▼有料個人会員、有料法人会員は、このアーカイブ動画を視聴できます。(2025年7月10日まで)

出演講師

柳井 隆道

Option合同会社
代表社員
マーケティングテクノロジスト

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