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チャットボットに関する提案をする機会がありましたので、今回はチャットボットをテーマにしたいと思います。
チャットボットと言えばAIと想起し、AIと言えば自動応答してくれるといったイメージが強い方が多いのではないでしょうか。チャットボット提供企業側でも「チャットボット=AI」と位置づけている場合が多く、6月のAI・人工知能EXPOでもチャットボットツールに関する出展を多く目にしました。

チャットボットと言えば、AI女子高生りんなやローソン社のあきこちゃん、ヤマト運輸のLINE荷物問い合わせ機能などが有名かと思います。最近では自治体での導入も増えてきており、今後も様々な企業・団体でチャットボット導入は増えていくでしょう。手前味噌ですが弊社アルベルトのサービスを渋谷区のOne to One子育て支援サービスに導入いただいています。

「ALBERT、渋谷区のOne to One子育て支援サービスで人工知能(AI)とLINEを連係した自動応答サービスの実証試験を開始」

チャットボットツールは下記3つに分類できます。
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 ・チャットボット完結パターン
 ・チャットボットおよび有人対応とのハイブリッド切替パターン
 ・チャットボットから有人対応リソースまでの一気通貫提供パターン
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チャットボットツールに限らず「属人化している内容を機械に置き換えて効率化させる」ことがAI導入時の焦点になるでしょう。その際、「いかに機械に置き換えられるか?」、AIであれば「いかにAIに学習してもらうか?」という部分が課題になっていきます。AI・機械学習等を用いたソリューションを考える際、学習データの蓄積が課題になることが多いですが、チャットボットツールに関しても同じことが言えると改めて実感しています。

学習させるためにはデータの蓄積が必要です。そのためにはユーザにいかに使っていただくかという視点が肝要です。
チャットボットから取得可能なユーザデータは大きくふたつあります。

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 ・質問データ
  -チャットボットを通したユーザの会話データ
 ・評価データ
  -質問結果が適正であったかを評価したもの
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これらデータを上手く引き出し学習させていくことがチャットボットツールの性能向上に重要です。そのためには当初のシナリオ設計と評価データによる学習精度の向上がキーとなると考えられます。

分析視点でのチャットボットツール性能向上は、KPIの設計が考えられます。
全体ではチャットボットツールの使用率、正解率の向上などがあります。チャットボットツールを利用しなくてもユーザが情報にたどり着きやすいUI設計であれば、ツールの持ち腐れとも言えます。問い合わせページや検索行為が多く発生するページなど特定のページに絞り、チャットボットツールの利用状況を可視化することで、ツールの性能や向き不向きが見やすくなるでしょう。

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コラム担当スタッフ

浜田 和美

株式会社ALBERT
コンサルティング・アクティベーション推進部 コンサルタント

レコメンドエンジンや感性検索システムなど様々な新規サービスの企画・導入・運用に従事。
2012年、デジタル広告部門新設に伴い異動。実験計画法を用いたクリエイティブ最適化やダイナミックリターゲティングバナーの導入・運用、営業支援、メディアプランニングに携わる。
現在はコンサルタントとして旅行会社や食品メーカー等のクライアントを担当。プライベートDMPの導入・運用支援ならびに、広告部門時代の知見を活かしDMPを用いた広告施策のプランニングも実施。

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